統合報告の課題~KPMGの調査を踏まえて

・3月に、KPMGジャパンの統合報告セミナーが催された。その報告を聴き、同社が出版した「社会が選ぶ企業」を読んだ。その中身を踏まえて、統合報告の活用について検討してみたい。

・統合報告書(IR)の発行は年々増えている。KPMGのIR調査は今回で4回目であった。2014年141社、2015年220社、2016年291社、2017年341社と年々増えている。2017年は前年より50社ほど増加した。

・KPMGでは、この341社を、①基礎、②長期志向、③価値創造、④ガバナンス、⑤マテリアリティ、⑥リスクと機会、⑦KPIの7つの項目から分析した。

・KPMGの分析によると、341社中、東証1部は317社で、時価総額の51%、338兆円を占めた。発行時期は、決算期から3カ月後が67社、4カ月後が85社、5か月後が71社という分布であった。IRの発行は早い方が望ましいが、その準備にはかなり労力を要するので、5か月以内であれば十分であろう。また、日本語、英語の同時発行会社は133社であった。

・CEO/CFOのメッセージでは、1)CEOの長期ビジョンが十分でない、2)CFOの資本財務戦略が著しく弱い、3)資本コストの認識が不十分である、という結果が出ている。CEOは中期計画を語る前に長期ビジョンをはっきりさせてほしい。CFOは過去の財務結果だけでなく、将来の資本財務戦略についてきちんと語ってほしい。とりわけ、わが社の資本コストについて、その考え方と水準を明示してほしい。

・なぜ語れないのか。いくつかの可能性がある。1)将来は不確実であり、自社の先行きの業績に自信がもてない、2)売上、利益の目標については、社内の合意を得ても、そのための資本戦略、財務戦略について、十分議論ができていない。3)考え方は固まっているが、社外にディスクローズしてコミットするところまではいっていない、4)資本コストは、考え方は分かっても、社内のKPIとして認識することは難しい、ということかもしれない。

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