長期的な企業価値の追求

・2月にICGN-IIRC東京カンファレンスが催された。コーポレートガバナンスの世界的な組織(ICGN)と統合報告に関する国際的な組織(IIRC)が共同でセミナーを開いたもので、テーマは‘長期的な企業価値の追求’であった。ICGNは機関投資家サイドであり、IIRCは企業サイドである。2日間で議論になった論点から、筆者にとって興味深い点を取り上げ、意見を述べてみたい。

・この3年で日本のコーポレートガバナンス(CG)は様変わりとなっている。2014年にSSC(スチュワードシップコード)、2015年にCGC(コーポレートガバナンスコード)が導入され、形式中心といわれながらも、実態は大きく改善している。課題は多いが、目に見える改善が稼ぐ力の向上にも結びついている。

・SSCは2017年に改定され、CGCも2018年の改定を予定している。SSCの改定では、1)利益相反を避けるために外部に目を入れ、2)議決権行使において個別結果の開示を促し、3)アセットオーナーの役割も明確にしようとした。

・CGCの改定では、1)資本コストをもっとはっきりさせ、2)経営判断が明確になされ、3)人材やR&Dなどへの新しい投資を活発化させ、4)それを担うCEOの選任をより明確にして、5)余分の株式保有などを見直すことが求めるようになろう。

・日本企業のROEは改善しつつあるが、それでもまだ十分とはいえない。ROICやROEを重要なKPIと設定する企業は増えているが、一番肝心の売上高利益率(税前)が低いままの企業も多い。日本の売上高利益率は10%以下が全体の9割で、欧州ではこれが7割、米国では3割である。儲かっていない事業や低収益の企業が存続できていることが問題であり、ここの再編が引き続き問われている。

・バランスシートにはキャッシュが貯まっていると判断されるが、これをどうするのか。投資機会を活かして、もっと投資せよ。しかも、投資するからには、資本コストを超えてきちんと稼いでほしい。そうでなければ、配当方針をはっきりさせて、株主に返してほしいと機関投資家はいう。当然であろう。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 長期的な企業価値の追求