【IRアナリストレポート】EMシステムズ(4820)

~薬局・クリニック(診療所)・介護施設を繋ぎ、EHR(医療情報連携)を推進~

【ポイント】
・次のテーマは、開発力の強化とビジネスモデルの進化である。AIを活用した商品やサービスの開発と提供を目指し、㈱情報医療への資本参加やUbicomとの業務提携を検討するなど、課金型ビジネスモデルの差別化もさらに強化しようとしている。

・当社は薬局向けレセプトコンピュータ(レセコン)のシステム販売で業界トップ、国内シェア32%を握る。中期計画では、調剤システムと医科システムの拡大に加えて、介護事業者向けシステム事業を第3の柱として推進している。調剤システムで業界シェア40%、電子カルテの医科システムで10%、介護システムで5%を目指す。

・医療機関、薬局、介護ヘルスケア施設を三位一体のネットワークで結んでいく計画が具体化している。クリニック(診療所)、薬局、介護事業者を結ぶ「ひろがるケアネット」は、3者間の情報共有を可能にする医療介護連携ソリューションで、自社のデータセンター使うクラウドサービスである。本格立ち上げには少し時間を要しよう。

・OEMによる調剤・医科・介護システムの顧客開拓も進んでいる。手軽で使いやすい電子カルテシステム「オルテア」を、クリニック(診療所)の市場開拓に向けて販売代理店経由で展開する。介護事業者向けシステムを、クラウド型にバージョンアップした「つながるケアNEXT」など、ケアマネジャー向けなどサービス機能も逐次強化している。協会けんぽの広島で、医療情報連携によるオンライン資格確認の実証実験も継続している。

・介護システムの営業を強化するために、「調剤・介護システム事業部」を設置した。こうした効果が、主力のシステム事業において次第に発揮されてこよう。独自の課金システムがストック効果を高めている。医科システム事業の黒字化も全体の収益性改善と安定化に寄与している。

・2018年4月の診療・介護報酬改定の影響が業界再編を加速する。2019年3月期の減益は避けられないが、M&Aと新システム開発には全力投入していく。中長期的には経常利益50億円に向けて、事業拡大が展開できよう。株式市場での評価は、ネットワーク化の進展とストック効果による3部門の収益力向上とともに一段と高まってこよう。
 
目 次
1.特色 薬局向け処方箋処理システム(レセコン)で業界トップ
2.強み 他社に真似のできない課金システムの確立で収益は安定
3.中期経営計画 医療システム・介護システムの開発力を高め、情報連携を推進
4.当面の業績 ピーク利益更新後、来期は調整局面ながらチャンスを狙う
5.企業評価 中期的な勢いに期待、M&Aがもう1つの要
 

EMシステムズ(4820)
企業レーティング
株価(18年3月1日) 1192円
時価総額 433億円 (36.347百万株)
PBR 2.77倍
ROE 15.3%
PER 17.9倍
配当利回り 1.6%
総資産 21014百万円
純資産 15441百万円
自己資本比率 72.8%
BPS 430.6円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2007.3 11395 1740 1763 995 31.5 5.75
2008.3 11288 1010 997 496 15.7 5.75
2009.3 8776 -1316 -1355 -1241 -39.1 3.25
2010.3 9818 -720 -493 -516 -16.3 3.25
2011.3 8202 86 318 1149 36.4 4.50
2012.3 9013 835 977 447 14.5 5.25
2013.3 10257 1209 1766 1076 35.1 7.50
2014.3 11369 1672 2284 1420 45.6 9.25
2015.3 11257 1232 1702 965 30.0 11.25
2016.3 13199 1861 2446 1621 46.7 11.75
2017.3 13676 2597 3163 2116 60.3 15.50
2018.3(予) 14500 3000 3600 2370 66.7 18.50
2019.3(予) 13500 2400 3000 2000 56.3 18.50

(17.12ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2016年3月末に1:2、2017年2月末に1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、①経営者の経営力、②事業の成長力・持続力、③業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/emsisutemuzu201803.pdf
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

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