ガバナンスの真価はどこに

・円谷昭一先生(一橋大学准教授)に著書をいただいた。“コーポレート・ガバナンス「本当にそうなのか?」大量データからみる真実”という書名である。この本は面白い。ビックデータを分析して、通説とは違った事実と解釈を提示している。

・詳しくは原書に目を通してほしい。そこで分析されている論点について。私なりの考えを述べてみたい。個人的体験に基づく1つの見方にすぎない点には留意していただきたい。

・第1は、社外取締役の役割と在任期間、企業価値向上へのインパクトについてどう考えるか。

・第2は、上場企業の経営者を経験した相談役・顧問が社外取締役に適任なのか。その時の報酬はどのように考えるのか。

・第3は、日本企業の中期経営計画のほとんどが実現されないが、欧米企業と比べてその特異な存在は今後どうしたらよいのか。

・第4は、株式の持ち合い(政策保有)は結局どんな意味を持つのか。やめられないとすればなぜか。

・第5は、自社株買い(自己株式の取得)をいかにフェアに行うか。その意味はなにか。

・独立社外取締役の役割は、経営における監督と助言にある。この2つの機能をどのようにバランスさせるか。

・社外取締役は、経営者、学者、会計士、弁護士、投資家、金融関係者、行政官経験者など、それぞれの分野をベースに、いかに望ましい知見の域に達するかが問われる。いずれにしても、まずはその企業の経営実態を深く分析して詳しく知る必要がある。

・それにはどうするか。アナリストの経験でいえば、累計50時間のインタビューを行うと、その企業が一応分かった気になり、スタート台に立てる。個人差はあるのだろうが、企業価値向上に貢献していくには、2年程度の経験は必要であろう。

・自らの体験をベースに、監督と助言を行い、その過程で新たな知見を蓄積していくとしても、その累積効果は次第に低減してくる。経営環境は目まぐるしく変化していく。経営者も交替していく。その中でのバランスを考えると、自らの能力の発揮具合と、新しい人材の登用を考えると、社外取締役の任期は6~8年くらいが1つの目途であろう。

・企業の相談役、顧問とは何か。外部から目的を持って招聘された人は別にして、経営トップを経験した後で、相談役、顧問をなるのは一種の緩衝材である。次のマネジメント陣にとって、前任者のアドバイスやコンサルが本当に必要なのだろうか。たぶん、現経営サイドからみればいらないであろう。

・業界活動や財界活動にとって必要な存在ならば、そのように明示すればよい。しかし、これも合理的ではない。対外活動を行えば、必ず会社にも影響してくる。その時、会社を代表して何らかの責任を担って、代理人として活動するなら、それなりの位置付けを明示しておく必要がある。その時のレポーティングラインは誰なのであろうか。社長や会長の部下という位置付けであろうか。

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