満を持して迎える2018年~明白な事実、平成が土台を作った新たな繁栄の時代が始まった~

(4)日本の政治的リーダーシップ強まる

●自由主義圏随一の安定政権

 日本の地政学的立場が強まっている。自由主義諸国で最も安定し、ドイツメルケル首相に次ぐ長期政権となった安倍政権の下で、日英準同盟国化が進行し、河野外相は国連安保理議長としてのリーダーシップを発揮している。またトランプ政権が離脱を決めたTPPのまとめ役としてふるまっている。河野外相はトランプ氏のエルサレムへの米国大使館移設表明後、主要国外相としては初の中東訪問を行い、プレゼンスを発揮した。

●日米で共有される対中警戒戦略

 トランプ氏は懸念されてきた孤立主義的傾向を払しょくしAPECにおいて、「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンを打ち出したが、これは安倍政権のドクトリン『自由と繁栄の弧』に米国が同調したものであった。そして米国は昨年末(12月18日)『国家安全保障戦略』を発表し、「中国は米国が主導する国際秩序への最大の挑戦者である」と位置づけ、対中対決姿勢をあからさまにした。すでに進行中の米中貿易交渉においてロバート・ライトハイザーUSTR代表は通商法301条の適用をちらつかせつつ、不公正貿易慣行の是正を求めている。そもそも中国の著しく高い経済成長は米国の巨額の輸入によって可能になった。米国貿易赤字の半分が中国でありそれは3470億ドルに上る。そして米国の対中経常赤字は過去10年間ほぼ米国GDPの2%と巨額である。換言すれば米国の親切な通商が中国経済を強大にし、つけあがらせたといえる。前述の『国家安全保障戦略』には「中国の軍事力の近代化と経済拡張は、大きな部分が米国の軍事や経済からの収奪の結果である」と明記されている。今後米国の対中政策が大転換されることは必至である。

 他方で、日米に大きな経済的対立点はない。確かに日本の対米貿易黒字は689億ドルと大きいが対中国赤字の5分の1に過ぎない。加えて今では日本は経済の基幹部分を大きく米国に開放、依存している、インターネット、スマホ、航空機、先端軍事品、MPUなど半導体、金融などは日本市場において米国企業が圧倒的プレゼンスを持っている。また米国国債を1兆ドル以上購入し、米国への資本供給に協力している。1990当時の日米摩擦勃発時とは全く異なる風景である。日米は米国にとっても理想的相互補完分業関係にあるといえる。にもかかわらず日本の対米貿易黒字を時として取り上げるのは対中で厳しい態度を貫こうとしている米国の公平性を装ういわばアリバイ作りという面がある。

●中韓冷却と日中関係急改善、背景に経済要因が

 こうした中で昨秋の党大会以降、中国の対日姿勢改善が顕著になっている。権力基盤を強めた習近平主席が、対日弱腰批判を恐れる必要がなくなったからではあるが、それにしてもなぜ中国は中国の覇権主義に対する批判をやめない日本にすり寄るのだろうか。それは日本の技術が必須だから、つまり前述の中国の産業構造高度化プラン、製造強国建設計画において日本の周辺基盤技術が必須だからに他ならない。『中国製造2025』プランが策定された2016年以降、中国の相手国別にみた輸入額は対日が、対韓国、対台湾、対ドイツなどを抑えて、主要国中最も高い伸びを見せていることが、その証左である。

 他方でTHAADミサイル配備以降中国の対韓国姿勢が著しく厳しくなっている。文大統領は12月の中国訪問で甚だしい冷遇を受けたと韓国メディアは報道している。また中国の韓国旅行規制により韓国の観光産業は大打撃を受けている。今や韓国は中国にとってナンバーワン競争を仕掛ける相手であるが、他方韓国経済は大きく中国に依存しているという非対称性が背景にある。韓国の輸出相手国比率において対中国は25%と突出して高い。一方中国にとって最大の輸入国は韓国であり、かつ貿易収支は赤字であるから、中国の強圧的対韓対応は根拠があることではある。

 このようにOnly one 戦略で成し遂げられ日本の企業競争力復活は、日本の地政学的立場を大きく強化しているといえる。

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