外国人実習生が日本を支えている

2、外国人技能実習生の推移

 2017年6月末現在、日本にいる技能実習生は25万1721人(前年同期比9.7%増)である。年々増加しており、13年2.5%増、14年8.0%増、15年14.9%増、16年18.7%増と、高い伸びが続いている(表2参照)。

 17年6月末時点で、一番多いのはベトナム人10万4802人、次いで中国人7万9959人、フィリピン人2万5740人、インドネシア人2万374人である。元々は中国人が圧倒的に多かったが(12年には全体の74%)、近年、減少傾向にあり、16年にベトナムに逆転された。
 

 

 
 技能実習生は77職種あるが、受入れ人数の多い職種は、①機械金属関係(1万4783人)、②建設関係(1万3116人)、③食品製造関係(1万743人)である(2016年、「技能実習2号」への移行者数)。近年の成長分野は、建設と農業関係(8787人)である。建設はオリンピックまでであろう。近い将来、農業関係が一番の成長分野になるのではないか。

◇受け入れ期間3年から5年に延長(2017年11月)

 外国人技能実習生制度は、途上国の外国人を期間を区切って日本に受け入れる制度で、1993年に始まった。当初は、初年度が「研修」期間で、支給額は最低賃金の半額程度だった。実質上労働力として働いているのに、最低賃金が適用されなかった。残業も認められなかった。これでは、実習生は期待した収入が得られず、トラブルの原因を作っていた。

 2010年改革で改善され、入国直後の講習期間以外は、1年目から最低賃金適用の雇用契約になった。これで日本の労働者と同じ条件になったのである。ただし、上述のように、そもそも日本人の賃金が国際的にみると低いので、賃金面の競争力には問題がある。

 また、17年11月から、失踪者を出さないなど「優良」な実習実施者・監理団体は、長期の受入れが認められ、実習期間は3年から5年に伸びた。国際競争力の維持に役立とう。

◇中国からの受入れ減少の理由

 中国からの実習生が13年以降、減少傾向にあるのは、複数の要因が重なっている。第1は2011年の3.11東日本大震災の影響である。原発事故の放射能災害を恐れた中国大使館は、中国人の引き上げ帰国を勧めた。一斉帰国された日本の会社は困り、それを契機にベトナム人にシフトした。

 第2に、中国の大幅な賃金上昇である。日本の最低賃金は12年→17年の5年間に13%しか増えないが、中国は内陸の陝西省西安市の最賃はこの5年間で95%も上昇した。日本の賃金の魅力度は相対的に低下した。

 第3に、円安の影響。円相場は12年の1ドル=80円=6.5人民元(1元=12円)から、現在、1ドル=110円=6.7人民元(1元=17円)へ、円は30%も安くなった。中国人実習生は日本で働くと、手取りは従来比3割も減ることになった。

 第4に、中国の「一人っ子」政策がなくなったので(15年10月廃止)、二人目を産むため、若い女性の外国出稼ぎが減った。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 外国人実習生が日本を支えている