社外取締役の役割~会社を変えられるか

・デロイトトーマツの取締役実態アンケート結果2016年版を参考にしながら、社外取締役の役割について少し突っ込んでみたい。社外取締役が増えると、1)経営の監督機能は上がるのか、2)次世代経営陣の育成は進むのか、そして、3)会社の収益力は欧米に負けないくらいに上がるのか。こうした点が注目される。

・社外取締役が経営の監督に当たる時、一人で何でも分かるという訳にはいかない。まずは、実績としての専門性が問われる。そこで、財務・会計に関する知見として公認会計士、法務に関する知見として弁護士が任用された。監査役や監査委員としては適切かもしれないが、必ずしも十分ではない。日本の大企業においては、事業のグローバル化に伴い、国際ビジネスの経験が求められている。グローバル企業の経営経験者が、社外取締役として日本人はもちろん、外国人も必須になろう。

・しかし、外国人経営者が社外取締役に必要であるといっても、1)どうやって適任者を見出すのか、2)その監督や助言が今の経営レベルに合っているのか、3)執行サイドの経営者にとって実行しがたい要求である時、どう対応するのか、4)そもそも波風が立たない経営をしたいので、外国人は入れたくないかもしれない。

・取締役会で何を議論するかは、社長であるCEOが決めたいというのが通常である。社外取締役が議長となってテーマを決めて、執行の実を上げていくとすると、CEOはやりにくいと思う公算が高い。しかし、中長期的な企業価値向上の仕組みを作るために議論するとなると、CEOの思いだけでは十分でないことも多い。

・利益相反の監督、少数株主の意見の反映となれば、社外取締役が複数いることは必須であり、できれば過半を超えている方が望ましいというのが欧米流の通常の判断であろう。

・しかし、日本の多くの企業は今のところ、そこまではいかない。企業経営に正解は1つというわけではない。将来は常に不確実であり、企業の実力も執行陣のレベルに依存する。高望みをしても無理がたたってしまう。少しストレッチしつつ、きっちり目標を達成していく方が、安定感がある。現状から一歩踏み出す方向性についてアドバイスしたり、監督したりすることが丁度よいともいえる。

・取締役会の議論で不足していることは、中長期経営計画とCEOの後継者計画であるというアンケート結果が出ている。多くの企業は中期計画を策定し、それを実行している。しかし、その計画を計数としてのKPIでみると未達に終わることが多い。社長は、後継者を自分一人で密かに決めたい。しかし、今やそれが許されない雰囲気が高まっている。的確な後継者が選ばれないかもしれないからである。

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