ファイナンシャルジェントロジー~認知症とアセットマネジメント

・個人金融資産の分布をみると、高齢者が最も資産を持っている。それが活用されないのは、長寿に備えた安全第一という見方もあるが、FC(金融決定能力)が十分でなくなってくることも影響する。これからはFCが重要となろう。老年者に対して、顧客本位の金融サービス(フィデューシャルデューティ)になっているか。何らかの不正や犯罪に結びつかないか。長寿に見合った資産運用の機会を逃すことにならないか。こうした論点が問われる。

・どんなビジネスにおいても、高齢者との取引には十分な注意(善管注意義務)が必要である。高齢者は認知能力が落ちてくると、次第に道具が使えなくなる。今まで使えていたものが、上手くいかなくなる。

・三村教授は、高齢者は不意打ちに弱い、と指摘する。医療の世界でも、インフォームドコンセントにおいて、その場やその日に同意を求めないという。重篤な病気に対する治療の同意を求めても、その不意打ちに動転して、従順に従ってしまうからである。必ず考慮する期間をおいて、後日に判断を仰ぐ。

・金融においても、咄嗟の判断を求められ、同意を得るようなプレッシャーをかけられると、高齢者はそれに従ってしまう。そういう行動学的な傾向がある。これが詐欺的商法にはよくみられ、さらに悪意がなくても、聞いてなかった、知らなかったというトラブルになりやすい。

・認知症の人々が増えていく。その医療や介護は大変であるが、その人たちが有する金融資産の管理(アセットマネジメント)も重要になる。その金額が100兆円に膨らむという見方もある。

・三村教授は、薬の開発という点では製薬企業とR&Dを進めるとともに、慶大経済学部の小林慶一郎教授と組んで、ファイナンシャルジェントロジー(金融老年学)の研究にも入っている。この分野では大手証券会社と共同研究を進めている。FC(金融決定力)をAIで診断するという試みも展開されよう。

・金融認知症にならないようにするには、脳に不要物が貯まらないように、生活にメリハリをつけ、自らの頭を使うことである。個人的には仙人の構えを目指しながら、ボケ封じの神頼みに出かけることも心掛けたい。
 

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