ゲームのルールが違う~アナリストの対応はいかに

・さらに、見えない資産についての共創経営レポート報告会(IR DAY、下期)では、社外取締役や現場の担当者はもちろん、取引先の担当者なども参加して、投資家と直接対話を行う。共創経営では、これまで見過ごされていたモノやコトを取り込んで包括するという意味のインクルージョン(包摂)を重視する。

・サステナビリティの基本として、あらゆる人々を排除することなく包含して、質の高い生活を享受できるように活動する。くつのサイズを売れ筋に限るのではなく広げる、障害者に店舗に来てもらって快適に楽しんでもらう、フィンテックのサービスをより広げていくなど、インクルージョンという考え方で、サステナビリティを追求している。

・丸井はかつての厳しい局面からの企業再生を経て、投資家との対話に全面的に取り組むことにした。とりわけ、資本コストを経営のKPIとして明確に位置付けた。これによって、社内のビジネスはもちろん、投資家とも共通語で話せるようになった、と加藤取締役(上席執行役員、IR担当)は強調する。

・筆者は、昨年12月の共創経営レポート報告会(統合報告)に参加した。そして、2017年3月期の決算説明会と事業中経説明会の後、丸井をフォローするセルサイドアナリスト6名のアナリストレポートを読んでみた。

・決算後の説明会なので、速報性が必要なのかもしれないが、青井社長の企業価値についての説明、中期計画の進捗に関する対話がメインだったのも関わらず、アナリストレポートの内容にはかなりのギャップがあった。ビジネスにおけるゲームのルールが全く違っていると感じた。

・アナリストのレポートは短期の業績コメントと、株価判断(目標株価)の修正が中心で、会社の中長期的分析は一部にしかみられない。業績予想が中心で、そのモメンタムを重視している。構造変化や中長期の業績に一部言及しているレポートもあるが、その内容は全く不十分である。レポートの内容を筆者の基準(A、B、C)で格付けすると、Bクラスが2本、Cクラスが4本であった。

・決算速報という色彩が強いにしても、アナリストのビジネスモデルの転換には相当のパワーを要すると感じた。会社は企業価値の創造について語っている。その中身やストーリー性が不十分であるという見方もあろうが、ここについてアナリスト自ら分析を深める必要がある。

・ESGについても相当力を入れてフォローし、アナリスト自ら評価する力量を身につけて、レポートの中に書き込んでいくことが求められる。投資家はそれを求めているし、今後その勢いは大幅に強まってこよう。

・すでに方向ははっきりしている。とすれば、アナリストはビジネスモデルの変革に向けて、ゲームのルールを革新する必要がある。さもないと、価値ある存在として生き残ることはできない。アナリストの仕事は不可欠であり、重要性と必要性は高まっている。しかし、それは今日の延長線ではない。新しい路線への転換を急ぐべきであり、そのリーダーシップが問われている。
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

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