丸井グループの共創経営~ビジネスモデルのイノベーション

・共創経営にとって重要なテーマを考えていく「中期経営推進会議」では、手を挙げればグループの全社員が参加できるようにした。毎回1000名が応募し、選抜メンバーで積極的に対話している。

・中期計画の1年目である2017年3月期は、ROIC(投下資本利益率)が3.1%とWACC(加重平均資本コスト)の3.0%を上回った。フィンテック事業のROICは3.9%、小売事業のROICは2.5%であった。一方、負債のコストは0.2%、株主資本コストは7.2%なので、加重平均の資本コストは3.0%となる。ROEは6.7%であった。

・小売事業の「SC・定借化」は20%から62%へアップした。2018年3月期は84%へ高める予定で順調である。フィンテック事業では、リボ・分割取扱高の伸び率がショッピング取扱高の伸び率を上回った。分割利用加盟店の拡大が寄与している。新規カード会員数は目標の年80万人に今一歩届かず74万人であったが、今後も80万人ペースを目指していく。

・10年後に向けては、①EC化、②モノからコトへの消費、③シェアリングエコノミーの台頭、④少子高齢化、⑤インバウンド需要の拡大、⑥キャッシュレス化、⑦貯蓄から投資へ、⑧低金利時代の終息、を長期トレンドと定め、手を打っていく。

・8番目の低金利時代の終息は、説明会後の懇談で投資家から話題にされ、すぐに取り入れた。対話を経営に活かそうとする青井社長の姿勢は常に意欲的で一貫している。

・フィンテックでは、貯蓄から投資がなかなか実現しないわが国にあって、若者層に強いカード基盤を持つ丸井が、資産形成のサポートに動こうとしている。次にどのような金融サービスを打ち出してくるか、注目したいところである。

・財務ベースでは、営業利益で2017年3月期の313億円(ROIC3.1%)を2021年3月期に500億円以上(同4%以上)に持っていく計画である。その路線に沿って展開することは十分可能であろう。

・かつてのビジネスモデル(BMO)を、新しいビジネスモデル(BMN)に革新する、と決めて走っている。その戦略の実行性を1)経営力、2)成長力、3)持続性、4)業績のリスクマネジメントという4つの軸から評価すると、各項目を3段階で評価して、全体として10点というのが筆者の評点である。

・A(12~10点)、B(9~7点)、C(6~4点)というクラス分けでいえば、企業価値創造企業としてAクラスに属すると評価できる。青井社長が企業の質的転換(トランスフォーメーション)をさらにどのように進化させていくか、大いに期待したい。
 

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