景気のよさをどうみるか~平時と有事を視野へ

・一方で、北朝鮮のリスクはどのように考えておけばよいか。韓国の株式市場は新高値圏にあり、今のところ何の心配もしていないようだ。文在(ムンジェ)寅(イン)が選出されて動き出した。米国の株式市場も堅調である。もし米国が直接関わる有事であれば、その不安が高まるにつれ、株安、原油高、ドル安というパターンになろう。

・野村證券の木下チーフエコノミストの資料によると、91年のイラクのクエート侵攻、2001年の対テロアフガン空爆、2003年のイラク戦争の場合、一旦有事が始まってしまうと、その収束を織り込むという動きがはっきり出た。つまり戦争は米国優位が明らかなので、短期で終わるという見方であった。

・北朝鮮の場合はどうであろうか。朝鮮半島は、第2次世界大戦後の東西分裂がまだ続いている。ソ連邦が崩れ、東西ドイツが統合した時は、その過程で大きな戦争が起きたわけではない。しかし、民族紛争は次々と起きている。では、北朝鮮が内部崩壊するだろうか。

・現状で、米国サイドからイラク戦争のようにしかけるのはかなり難しい。北朝鮮がぎりぎり追いつめられて、彼らの方から何らかの紛争をしかけ、それを防衛するという形で一気に叩くということになるのだろうか。韓国の文新大統領は緊張緩和に効果を上げるのだろうか。

・もし、本格的な戦争に向かうとすれば、中国がカギを握る。かつての日米開戦のように数年も続くのであろうか。長引くと同一民族での戦闘は激しいものとなり、米軍基地のある日本も相当巻き込まれる。日本を守るための戦いも必要になる。中国がいる限り、韓国寄りの統合というわけにはいかない。

・いずれにしても、紛争がスタートする前にかなり緊張と不安が高まり、勃発後もマーケットは混乱しよう。この時はドル安、円安という展開になろう。当然、原油高、株安である。日本に人的被害が出る可能性もあり、防衛のあり方を抜本的に見直すことが急務となろう。

・こうしたリスクは当面杞憂であり、平時の枠組みが維持されるのであれば、2020年のオリンピック前の2019年まで景況は安定的に拡大しよう。その頃まで米国景気もリード役となろう。しかし、トランプ政権の政策のツケが剥げてくる可能性があり、2020年の大統領選挙に向けて、対外的な軋轢が増す展開も想定される。

・一旦有事になるとマーケットはリスクオフになる。日本から遠いシリアや東欧、アフリカであれば、円高という動きであろうが、日本に近いアジアや日本が直接関わる有事となれば、事態は一変する。そのリスクが従来に比べて高まっている。誰もが分かっているが、その準備はこれからである。

・2017~2018年度の平時の景況は順当なものであり、企業の自助努力が評価される相場展開が予想される。一方で、何らかの有事が発生することも想定しておくべきであろう。企業においては、BCP(非常時の事業継続計画)を見直し、緊急時の撤退プランも実践ベースで立てておく必要がある。

・投資家としては、有事も視野に入れてポートフォリオの見直しを機動的に検討する必要があろう。冷静にみつめれば、有事でマーケットが混乱した時にチャンスあり、という余裕も持っておきたい。

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