1月20日のトランプ次期大統領の就任までは様子見の方が無難

<今週は、トランプ新大統領の会見や決算発表を控えて様子見>

 今週は、1月20日の新大統領就任式を前に、11日にトランプ新次期大統領の記者会見、12日にイエレン議長の講演を控え様子見ムードとなりそうです。又、今週はトランプ次期大統領候補が指名した閣僚候補の承認に向けた公聴会が予定され、政治的な側面が意識され、週後半には10~12月期決算発表シーズンに入るため、どうしても様子見ムードとなりそうです。1月20日の就任式までは先高期待による買いと利益確定売りでもみあいとなり、日柄調整の動きとなる可能性があります。

 日本が休日の間の昨日(9日)のアメリカ市場では、ハイテク株は好調でナスダックは最高値更新するものの、NYダウは原油価格が2%をこす大幅反落となったことで▼76ドルの19887ドルでした。トランプ次期大統領の20日の就任前に11日には記者会見もあることで様子見となり、トランプラリーで進んだドル高も一服して、1ドル=115円台となっていました。

 本日10日(火)は、前場はNYダウ安、円高、原油安を受けて利益確定売りが先行するが、円の伸び悩みでいったんプラスになるが▼5円の19448円で引ける。しかし後場になると昼休みの間に円高基調となったことで先物主導で下げ幅を拡大し、一時▼198円の19255円まで下げ終値では▼152円の19301円でした。

2017年の相場環境と投資スタンス

― 相場環境 ―

 テレビ、雑誌では2017年の相場はどうなるのかという専門家の予想がでていましたが、予想で投資をするほどリスキーなものはないと思います。将来は誰にも分からない以上、丁半バクチとなってしまいます。昨年末の日経新聞に黒田日銀総裁の特集が載っていましたが、2年間でデフレ目標2%達成に失敗したお詫びなどは一切ありませんでした。そのような総裁の弁によりますと「2017年以降は経済の方向性が世界的に安定しており、日本でも上昇軌道に乗ってきているので不安感は消えてきた」ということです。それが本当なら喜ばしいことですが、あまりにも楽観的な気がします。

 欧州では、イギリスのEU離脱に続く国がでてくる可能性があり、昨年(2016年)はドイツやイタリアの大手銀行の資金不足など金融機関に問題が起こっています。さらにイタリア、ギリシャ、スペイン、ポルトガルなどの債務問題も解決されておらず、金融緩和によってとりあえず抑えられているところです。

 アメリカはトランプ新政権の登場で、目先はトランプラリーといわれるような株式市場の世界的上昇が好感されていますが、今後についても安定したものかどうかは現時点ではわかりません。世界の警察官としての任務を放棄し、アメリカファーストと自国だけを考えて保護主義を主張し、好調な経済状況の中で、さらに法人税の大幅減税や財政出動による景気対策を行おうとしていますが、短期的にはよいとしても中期的にはどうなるか全くわかりません。

 さらに今年(2017年)は、アメリカの海外の武力(国内では核の重視)の後退に対して、中国やロシアは領土の拡大を狙ってきますので世界的な政情不安、それにつけこんだ各地でのテロや紛争が起こるリスクが高くなってきます。

 前WTO事務次官は、「あとでアメリカが悔やんでも悔やみきれない社会できてしまう」とアメリカの姿勢を批判しています。それに対して日銀総裁の何と楽観的な見方でしょうか。

 今後トランプ新政権の政策が保護主義による新興国や後進国の景気後退を招き、日本や中国に高関税などの制裁を科しドル高を否定してドル安政策をとると日銀の楽観論は吹き飛んでしまいます。

― 投資スタンス ―

 2017年の日本や世界の展望を予想できる人はいないと言われるほど、世界の方向性が見えなくなっています。方向性が見えない中で相場の楽観ムードに乗って投資するのは一時的に儲けても、どこかでそれを失うことになります。トレンドから見ると2017年はたとえ大きな下げがあっても下げ続ける可能性は少ないと思われますので悪材料が出て年に数回、株式市場が下落すればチャンスとなります。 つまり大きな下げがあっても政府が対応策をとって株式市場は上昇し、その後にまた何か悪材料が生じて下落しても、再び政府が対応策をとって上昇するということが続く展開になると思われます。波乱相場こそ大きな下げを待って買うチャンスといえます。ただし、買っても保有し続けるのではなく10~20%ぐらいで利益確定することがポイントです。目先売買したい方は、損切りポイントを決めて確実に実行していく必要があります。

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