S&P500月例レポート (2016年12月配信)

 M&A関連では、General Electric(GE)が、油田サービス大手Baker Hughes(BHI)を買収して自社の石油・ガス事業と統合させる計画を明らかにしました。GEはBaker Hughesの株主に対し、17.40ドルの特別配当(総額74億ドル)を支払う予定です。通信サービス会社CenturyLink(CTL)は、同業のLevel 3(LVLT)を250億ドルで買収すると発表しました。国際石油企業Occidental Petroleum(OXY)はパーミアン盆地の土地と資産を20億ドルで購入すると発表しました。石油精製会社Tesoro(TSO)は同業のWestern Refining(WNR)を41億ドルで買収する計画を明らかにしました。バイオ医薬品会社Pfizer(PFE)は一般医薬品事業の売却または分割を検討中と報じられました。同事業の価値は140億ドルと推定されます。韓国の電子企業Samsung electronicsは米国の自動車部品メーカーHarmon Industries(HAR)を80億ドルで買収すると発表しました。ギャンブル用品の製造を手掛けるカナダ企業Amaya(AYA)のDavid Baazov元最高経営責任者(CEO)が26億ドルで同社を買収し、非公開化する提案を行いました(Baazov元CEOは現在、同社株の17%を保有)。ドイツのエンジニアリング企業Siemens(SIEGY)は米国企業のMentor Graphics(MENT)を45億ドルで買収すると発表しました。不動産事業を手掛けるRegency Centers(REG、11月は5.2%安)は同業のEquity One(EQY)を株式交換方式により約50億ドルで買収すると発表しました。化粧品メーカーEstee Lauder(EL、同9.7%安)は、ミレニアル世代向けの化粧品ブランドであるToo Facedを15億ドルで買収すると発表しました。ソフトドリンクメーカーCoca-Cola(KO)は中国のボトリング事業の持分を10億ドルでパートナー2社(China FoodsとSwire Beverage Holdings)に売却することで合意しました。ヘルスケア関連製品を製造するJohnson & Johnson(JNJ)はスイスのバイオ医薬品会社Actelion(ALIOY)と合併をめぐって交渉中と報じられました。Actelionの時価総額は現在170億ドルです。一方、白紙になった案件もありました。Gannett(GCI)は「シカゴ・トリビューン」や「ロサンゼルス・タイムズ」を発行する新聞大手tronc(TRNC)の買収計画を中止すると発表しました。米国のたばこ企業Reynolds American(RAI)は同業のBritish American Tobacco(BTI)による470億ドルでの買収提案を拒否しました。British American Tobaccoが買収額を引き上げることも予想されます。Time Incorporated(TIME)はEdgar Bronfman氏が率いる投資グループによる2度目の買収案を拒否しました。

 個別銘柄のニュースとしては、健康管理・フィットネス・ウェアラブル端末メーカーFitbit(FIT)の株価は業績が市場予想と会社ガイダンスともに下回ったことを受けて、11月に37.0%下落し、8.36ドルで取引を終えました。Fitbitの株価は2015年6月の株式公開(IPO)価格の30.40ドルから72.5%下落しています(2015年8月の高値51.90ドルからは83.9%下落)。ウェアラブルルカメラを手掛けるGoPro(GPRO)は低調な四半期業績を受けて、株価は11月に21.9%下落し、9.98ドルで取引を終えました。GoProの株価は2014年6月のIPO価格24ドルから、2014年9月には94ドルに急騰しました。メッセージアプリSnapchatを運営するSnapは、時価総額200億~250億ドル規模のIPOの申請を行いました。市場参加者の間では、2017年3月の公開が予想されています(市場環境次第で時期がずれる可能性があります)。

 業績関連では、決算発表は金融セクターの好調な業績発表でスタートしましたが、その後は業績の鈍化を示す企業が相次ぎ、好調な企業の裾野も広くないことが明らかになりました。とはいえ、決算発表は全体的には明るい内容で、第4四半期の業績に関するネガティブなガイダンスがあっても、許容できる水準でした。第2四半期と同様に、業績の伸びがバリュエーションを下支えしました。バリュエーションが懸念材料であることに変わりありませんが、現在では政治とトランプ新大統領の今後の政策がより重要視されています。2016年11月の時点で、S&P500構成企業のうち、時価総額97%以上に相当する490社が決算発表を終えており、71%の企業で営業利益が予想を上回り(過去平均は67%)、55%の企業で売上高が予想を上回っています。第4四半期の1株当たり利益(EPS)予想も従来の水準が維持されており(2016年9月時点の予想から1.8%低下)、現時点では第4四半期の営業利益が過去最高を更新することが示唆されています。2016年通年の利益予想は、2014年9月時点の12カ月先の予想EPSを4.0%下回っていますが、2015年の利益実績を8.7%上回っています。2017年の見通しは依然として強気で、利益は20%の伸びが予想されます。過去の経験によれば、年度末の利益予想と目標株価が修正されるのに伴って、翌年の利益予想が下方修正され始める傾向があることに留意すべきです。

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