新大統領が米国の新時代を開く可能性

米国覇権を強化する

 トランプ氏の政策骨子を素描すれば、(1)強い覇権国アメリカの威信復活、軍事力増強、(2)財政支出拡大による景気刺激、(3)規制緩和、金融規制の撤廃、エネルギー規制の撤廃など、レーガン政策との共通性が目立つ。相違点はTPP反対など保護主義的傾向、海外同盟国に対するコストの要求など孤立主義的傾向があることであるが、この保護主義的、孤立主義的傾向は容易に軌道修正されるだろう。

1) 景気と雇用を良くする→財政活用、大きな政府、減税・インフラ投資・国防支出。金融緩和に批判的、だがウォール街のリスクテイクを抑制する規制(ドットフランク法)には反対。

2) 米国の格差拡大、貧困層の雇用問題を解決するカギは、国内投資の復活。(1)老朽化したインフラの更新・新規投資、(2)またここ数年投資の足かせになったエネルギー投資の底入れ、(3)持ち家比率の上昇による住宅投資の増加、という国内ハードウェア3分野の投資が米国潜在成長率を押し上げよう。トランプ流の格差、貧困対策は所得再分配ではなく、貧困層向けの雇用創造になるのではないか。それは金利上昇とドル高の推進力になる。また金融緩和政策に批判的である一方、ドット・フランク法に反対しているが、それは的を射た政策であろう。金融市場が停滞し投資が低迷している一因は、リーマンショック以降の過剰な金融規制と資本基準の厳格化により、金融機関と投資家がリスクテイクできなくなったことにある。これを撤廃することで、リスクテイクが一気に促進され市場の活性化につながるだろう。

3) 米国覇権の再構築→国防支出上限撤廃、軍備増強を主張している。但し国際公共財のコスト・役割を精査し、同盟国にも応分の負担を求めている。孤立主義どころか、むしろプレゼンスの向上、覇権の強化を目指していることは明らかであろう。トランプ氏のMake America Great Again、自信を失いプレゼンスを低下させている米国の最強の超大国の復活、というメッセージは明確である。

4) となれば、孤立主義、保護主義的公約は維持できなくなる。これらの主張は選挙用のレトリックであった可能性が濃厚なのではないか。

新たなドル高、株高、金利上昇の時代に、日本株に絶好の追い風

 就任直後のトランプ大統領は2018年中間選挙、2020年次期選挙をにらみ、国内でかなりのリフレ政策を展開するだろう。議会での共和党多数確保はより政策の自由度を高める。2017年は米国成長率加速が予想される。海外に利益を留保している多国籍企業の国内所得還流を促し、それをインフラ投資原資とする公算大。米国経済回復とFRB利上げ(12月プラス2017年年央の公算)に加えてインフラ投資が具体化し、米金利上昇とドル高トレンドが顕在化しよう。日本でもアベノミクスの第二弾による財政金融総動員のリフレ政策が本格化、労働需給・不動産需給改善による賃上げ、家賃上昇に加え、円安と原油価格の下落一巡により、物価上昇率は高まるだろう。実質金利の低下は、国内のリスク資産投資を大きく鼓舞すると考える。
 

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