2016年11月1日時点での主要市場見通し

シナリオの背景

・前号の当レポートでは、中長期的な株高・外貨高見通しを堅持しながらも、そのなかで11月初旬にかけては、短期的な内外株安・円高が生じると懸念し、予想レンジを引き下げていた。

・そのような短期警戒シナリオを掲げた背景要因は、1)米国の株価水準が予想PERでみて高過ぎるため、株価下落によるPERの低下が必要、2)米大統領・議会選挙に向けて米ドル高けん制の発言が候補者からなされる可能性や、10月発表の米財務省半期為替報告書でも予想される米ドル高けん制的な内容、3)国内企業の7~9月期までの決算実績の不振、だった。

・これら1)~3)の事項そのものについては、特に予想から外れてはいない。1)については、米国株価は総じて8月半ばからの上値切り下げ傾向を続けており、結果として予想PERは過去の上限に向けて低下してきている(図表1)。

・2)については、米大統領候補同士の争いは、スキャンダル合戦となり、為替政策どころか経済・外交政策全般がきちんと議論されない体たらくだが、米財務省為替報告書は10月 14日に公表され、昨年来の米ドル高けん制のトーンを維持している。監視リストには、引き続き日本が載っている状況だ(他のリスト入り国は、ドイツ、中国、韓国、台湾で、今回はスイスが加えられた)。

・3)は、見込んだ通り、7~9月期も企業収益は減益色が強く、税引後利益の前年比は、4~6月期に続いて2割前後の減益の様相だ。

(図表1)
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(図表2)
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・こうした実態面の材料が、ほぼ予想通りであったにもかかわらず、特に日本株と米ドル円相場は予想外の推移となった。米国株価の調整気味の推移や、米財務省半期為替報告書の米ドル高けん制にもかかわらず、日本株や米ドル円相場はむしろ強含む展開となった。また国内企業の減益も、「思ったほどは悪くなかった」として、日本株の大きな悪材料とはなっていない。

・このような、米国株価の調整に反して日本株が上昇気味で推移している、という状況を、ニューヨークダウ工業株指数と日経平均株価の移動相関係数(移動平均値を計算するように、期間をずらしながら両者の相関係数を計算する)でみると(図表2)、昨年央(図中の丸印)に並ぶマイナス幅となっている。昨年央は、米国株価が調整気味で推移していたにもかかわらず、米ドル高・円安が日本株を押し上げ、移動相関係数がマイナス(逆相関)に陥っていた。その後は両指数がともに下落する形で相関係数はプラスに復した。現在も短期的には、昨年夏と同様、日米両指数がともに調整する局面に突入してもおかしくはない。

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