アベノミクスの行方~8つの成長分野

・600兆円に向けての3つの軸は、①生産性の向上、②イノベーションの推進、③海外市場の開拓にある。1)生産性革命では、規制や制度の改革によって、健康・医療、雇用、農業、自動運転、ロボット、空きキャパシティ(全国の余剰施設の活用)などの分野で、付加価値を高めていくことである。

・ここでいう生産性とは、労働生産性のことで、働き手一人当たりの付加価値を高めていくことである。この生産性が上がれば、働く本人の所得を増やすことができる。GDPとは日本全体の付加価値の総計であるから、一人当たりGDP(労働生産性)を上げることができれば、人口が減っても、国全体のGDP(一人当たりGDP×人口)を増やすことができる。

・国全体でいえば、働き手がますます足らなくなる。そこで女性がもっと働き易いように仕組みを変えて、女性の生産性向上によって所得を増やすようにすべきである。60歳以上の高齢者も、元気で意欲のある人は働き、生産性の向上に貢献して、もう少し高い所得を得ることができるようにする。

・イノベーションとは、新しい技術、新しい仕組みを導入して、中長期的な付加価値の源泉を生み出すことである。IoT、BD、AI、ロボットはまさにそうした分野である。「攻めのIT」とは、‘ITを使って新しいビジネスを創出する’という点で、イノベーションのど真ん中にあるといえよう。

・しかし、そのための人材が足らない。IT人材が全く不足している。若者には、アルバイトで働くような単純作業ではなく、ヒトでしかできないような高い付加価値を生み出すような仕事ができるように教育していく必要がある。高度な研究教育や専門的な新しい職業教育が必要である。

・日本は貿易立国から投資立国に一段と向かっていく。日本の市場だけでは狭い。世界にマーケットを求めている。TPPはその時の1つのシンボルであり、互いに市場の自由度を高めて、貿易や投資をやりやすくし、得意分野を活かして、付加価値を生み出していくかが重要である。

・こうした方針の下で、アベノミクスは第2ステージに入っている。政府はそれなりの努力をしているというが、即効性はない。規制改革や制度改革には、さまざまな抵抗勢力も根強い。1ドル80円から120円に向かった円安も、今や100円に戻している。このままではデフレ経済に戻ってしまう。英国、ユーロ市場の不安定さがリスク要因ではあるが、2025年に向けた成長戦略の実効性が、自助努力として問われる。

・政府は新しいルール作りで先行し、グローバルにも協調して動くべきである。企業は、収益力を高めるように、①マネジメント、②イノベーション、③ESG(サステナビリティ)、④リスクマネジメントに一段と力を入れてほしい。そのための方策は見えている。

・企業価値向上を‘見える化’するために、価値創造モデルのトランスフォーメーションに大いに挑戦すべきである。日本経済と株式市場の調整脱出は、ここにかかっているからである。
 

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