S&P 500月例レポート

 経済関連では、欧州中央銀行(ECB)がウィーンで理事会を開催し、ドラギ総裁は政策対応を講じる態勢にあると述べたものの、政策金利を据え置き、現行の金融政策を維持する決定がなされました。また同じウィーンで石油輸出国機構(OPEC)も定時総会を開きましたが、生産量と価格についての合意には至りませんでした。ECBによる社債購入プログラムがスタートし、欧州各国の中央銀行が実際の買い入れを実施しました。中国の5月の消費者物価指数の伸びは、4月の前年同月比2.3%に対し、2.0%に鈍化しました。中国の固定資産投資も5月末時点での年初来伸び率は9.6%となり、4月末時点の10.5%から鈍化しました。民間部門の固定資産投資が1-4月の5.2%から1-5月は3.9%に鈍化したことが一因でした。安倍首相は予定していた消費税率の(8%から10%への)引き上げを2019年まで延期すると同時に、国内経済の下支えのために新たな景気刺激策を導入すると発表しました。日本の2016年第1四半期のGDP成長率の2次速報値は年率換算ベースで1.9%となり、1次速報値の1.7%から上方修正されました。また、4月の機械受注は3月から11.0%減少しました(市場予想は2.3%減)。大幅な落ち込みの一因として熊本地震の影響が指摘されています。日本の5月の輸出は前年同月比11.3%減(4月は10.1%減)となりました。事前予想の10.4%減を上回る減少幅となり、その要因として中国向け輸出が前年同月比で14.9%減少したことが挙げられます(市場予想は7.6%減)。オーストラリアの第1四半期GDP成長率は事前予想を上回る前年同期比3.1%となり、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が目標とする2.5%~3.5%の範囲内に収まりました。石油依存度が高いナイジェリアはドルペッグ制の廃止を決定しましたが、これを受けて、ナイジェリア・ナイラは40%下落しました。

 米国経済関連では、5月のサプライ管理協会(ISM)製造業景況指数は51.3となり、市場予想の50.6を上回りました。4月の建設支出は事前予想の0.6%増に対し、1.8%減となりました。5月の鉱工業生産は0.4%低下し、市場予想の0.1%低下を上回る落ち込みとなりました。設備稼働率も事前予想の75.2%に対して74.9%となりました。5月の輸入物価指数は、市場予想の前月比0.8%上昇に対し、1.4%の上昇となりました。ただし、前年同月比では5.0%の低下となっています。また、輸出価格指数は市場予想の0.2%上昇に対して前月比1.1%上昇となりましたが、前年同月比では4.5%低下しました。第1四半期の労働生産性は、事前予想通り、前期比で0.6%低下しました。また、単位労働コストは市場予想の前期比4.1%を上回る4.5%の上昇となりました。前期と同様、労働生産性が低下し、単位労働コストが上昇する結果となりました。4月の卸売在庫は前月比0.6%増となり、市場予想の0.1%増を上回りました。5月の小売売上高も市場予想を上回る伸びをみせました(前月比0.5%増、市場予想は0.3%増)。5月の生産者物価指数(PPI)は事前予想の前月比0.3%の上昇を上回る0.4%上昇となりました。前年同月比は引き続き0.1%の下落となっています。食品とエネルギーを除くコア指数は前月比0.3%の上昇(市場予想は0.2%上昇)、前年同月比では1.2%の上昇となりました。5月の消費者物価指数(CPI)は、市場予想の前月比0.3%上昇に対して、0.2%の上昇となりました(前年同月比は1.0%上昇)。食品とエネルギーを除くコア指数は市場予想通り前月比0.2%上昇し、前年同月比では2.2%の上昇となりました。5月の個人所得は前月比0.2%増加しました。市場では0.3%の増加が見込まれていました。また、個人消費支出は同0.4%増となり、市場予想と一致しました。5月のPCE価格指数とPCEコア価格指数は共に市場予想通りの前月比0.2%の上昇となりました。前年同月比の伸び率はそれぞれ、0.9%と1.6%のプラスとなっています。5月の耐久財受注は、事前予想の前月比0.7%減に対して2.2%減と大きく落ち込みました。一方、前年同月比では3.2%増とプラスを維持しています。輸送機器を除いた5月の耐久財受注は前月比0.3%減(市場予想は横ばい)、前年同月比0.4%減となりました。貿易統計(速報値)によると5月の財の輸出は前月比0.2%減、財の輸入は1.6%増となりました(季節調整後、センサスベース)。第1四半期のGDP成長率の確報値は年率換算で前期比1.1%となり、改定値の0.8%から上方修正されました。第1四半期のGDP価格指数は0.4%上昇と、改定値の0.6%上昇から低下しました。6月開催のFOMCでは市場の予想通り政策金利が据え置きになりました。FOMCメンバーによる(「ドット・チャート」として知られる)四半期予測は利上げ見通しの後退と年内2回の利上げの可能性を示唆しています。FRB(と会合後の記者会見のイエレン議長)は、失業率は低下しているものの、雇用の増加幅が縮小していることから、一段とハト派的な政策運営で臨む姿勢を示しました。英国のEU離脱に関しては、イエレン議長は事態を注視すると述べるにとどめました。議長はFOMCの翌週、英国の国民投票前に上院銀行委員会で半期に1度の2日間にわたる証言を行い、そこでの発言にも再度注目が集まりました。FOMC後の記者会見における経済が「いつ」改善するかを注視しているとの発言に対し、議会証言では経済が改善する「かどうか」を注視していると表現を修正したことから、議長は慎重姿勢を幾分強めたように見受けられました。そして英国がEUからの離脱を選択した場合、経済面で重大な影響が及ぶ可能性があると述べました。

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