2016年7月1日時点での主要市場見通し

・企業マインドについては、7/1(金)発表の6月調査の日銀短観をみると、業況判断DIの全般的な悪化が予想されていたところ、(3月調査昀近→6月調査昀近→6月調査先行き、でみると)大企業製造業は6→6→6、大企業非製造業は 22→19→17で、製造業は横ばい、非製造業は小幅な悪化にとどまっている。2016年度の円相場前提が1ドル 111.41円であるため、足元のような円高水準が続いた場合の企業収益への悪影響が懸念されるが、企業側がみた景気の状況は、それほど悪化しているわけではなさそうだ。

・一方、国内株価の水準は、企業収益に比べて大きく売り込まれた水準にある(図表8、安倍政権発足後の予想PERのレンジは、おおむね13~16倍)。当面、物色の柱を欠くが、水準訂正による株価水準の全般的な上昇は、見込まれるだろう。

・米国株価については、PERでみると、決して割安とは言い難い(図表9)。このため、今後のPERの大幅な拡大は見込めないが、企業収益の増加ピッチに沿った、安定的な株価上昇基調(ただし、もちろん、短期的な下振れは時折交えよう)が予想される。

(図表8)
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(図表9)
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・加えて、英国のEU離脱で、世界経済が大きくどうなるとも考えないが、家計や企業、市場の不安を踏まえて、各国政府・中央銀行は、英国のEU離脱を「口実」として、景気支持にバイアスを意図的にかけた経済運営を進めよう。米国では、経済実態面からは7月の利上げを見送る必要はないが、市場等に不安定さが残ると連銀が判断すれば、金融政策の変更(利上げ)はないだろう。

・日本では、7月の日銀金融政策決定会合(7/28~29)で、手はかなり限られてはいるものの、追加緩和を検討する可能性があろう。また、秋口に向けて、第二次補正予算を含めた経済対策が打たれると見込まれる。

・以上を踏まえると、内外株価は、実態に沿った水準へと上昇をみせるものと期待できるだろう。円相場については、対米ドルでは、米連銀が利上げを先送りすることは米ドルの頭を押さえうるが、世界的な株式市場の好転が、理不尽な「リスク回避のための円高」を後退させる(全面的な円安が生じる)と予想する。また、世界の市場動向が落ち着けば、日米の景気格差・金利格差に、市場の目が向かい、現在より米ドル高・円安方向への修正が入りうる。

・しかしそうした株高・外貨高の流れは、おそらく8月辺りまでで、その後年末・年始に向けては、反動が生じると懸念される。そう見込む理由は、下記の通り。

1)日本株については、秋口(時期不明)とも見込まれる経済対策を市場が好感しても、その後の政権の関心が経済から安全保障に移行する局面が予想される。だからと言って、経済が悪化するわけではないが、外国人投資家は安倍政権の政治的な精力がどこに向けられているのかは、注意深く見ている。また、7月に日銀が追加緩和を行なっても、かえって緩和手法の限界が近く、さらなる追加緩和が難しいとの観測が、かえって先行き広がってしまう恐れがある。

2)円相場については、そうした日本の金融政策の限界が一段と見えてくる(既にある程度知れてはいるが)ことが、全般的に円高方向へ作用することが懸念される。11月の米大統領・議会選挙に向けて、米政治が一段と内向きになり、米ドル高に対するけん制を再度強める恐れもある。米国のそうした動きは米ドル安要因であって円高要因ではないが、対米ドルで円高が生じると、対他通貨でも円高が進む可能性がある。

3)米株価については、前述のように、企業収益の増加に沿った緩やかな株高基調が見込まれるが、そうした地合いが続いて市場に楽観が広がりすぎると、長期金利が跳ねあがって、米国株式市場をかく乱する恐れが生じる。

・こうした年末・年始にかけての市場の調整を経れば、再度内外市場は落ち着きを取り戻すだろう。

以上、シナリオの背景。

このあと、前月号(2016 年6 月号)見通しと、1 月号の2016 年前半見通しのレビュー。

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