ブロック経済圏はパラダイスか? 伏魔殿か?

 一方で、EU加盟国でありながら、独立した通貨金融政策を維持し、財政政策も自由だった英国は、上記の例外国に近い存在でいられた。

参照図:日米英の失業率
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 これらについて、より深く知りたい方々は、以下のコラムと、その内部にあるリンク「イギリス国民を『EU離脱』に追い込んだ、欧州連合とECBの自業自得」をお読み頂きたい。

参照:みんなの外為コラム「週が明けて」(6月27日掲載)

 こういう事実を突きつけられると、私のこれまでの「TPPは日本経済にプラス」という見方が、ぐらついてくる。ブロック経済圏はパラダイスというより、伏魔殿に近いように思えるからだ。

 そして、一歩でも踏み出した後に、引き返そうとすれば、ブレグジットのように袋叩きにあってしまう。あらゆる政策、事業や運用には、失敗が付き物だ。それが機能しないと分かれば、損切りが生き残る唯一の術だと、一般的に認識されているにも関わらず、大勢はナンピン買いしか勧めない。消費増税も同じだ。大勢は更なる引き上げというナンピン買いしか勧めない。

 ユーロ圏の諸国がどうしてこうも苦境に至ったのか? 上記コラムで述べている様に、金融政策と財政政策という経済政策の2本柱を共に失っただけではない。例えば、ドイツとギリシャとは同じ為替レートを共有しているために、通貨安の恩恵がない。

 一方、ブレグジットで、英ポンドは下落、対ドルでは2014年の高い頃から2割以上下落した。対ユーロでは年初からでも18%下落している。これは、関税が2割上げられても耐えられることを意味する。

参照:ポンド・ドル
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参照:ユーロ・ポンド
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 ウォールストリート・ジャーナル紙は、「英離脱は米国に好機、欧州への関与復活を」との見出しの記事を載せた。つまり、英国の欧州離れは、米国の英国接近、欧州接近には好機なのだ。このことは、日本や中国、ロシア、その他世界中の国々にも、何十年来の好機が訪れていることを意味する。

 短期的な不透明感や混乱は避けられない。しかし、ガチガチのブロック経済圏にはなかった好機が、不透明感や混乱のなかにあることを忘れてはならない。
 

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