S&P 500®月例レポート

投資家が押さえておくべきポイント
●「さあ、かかってこい」。低金利に依存する時代がもうすぐ終了するという事実を受け入れたウォール街は、「配慮はしない」というイエレン議長率いるFRBに対して最終的にこう答えました。そして利上げがいつになるにせよ(6月に実施され、9月と更に12月に追加利上げを行うのか、あるいは7月/9月に実施されて更に12月に追加利上げがあるのか)、市場は楽観的で、株価は上昇しました。-現実の幕開けがいつなのかは、いずれはっきりします。

●S&P500は5月に1.53%上昇し(配当を含めたトータルリターンはプラス1.80%)、3カ月間では8.53%の上昇(同プラス9.12%)、年初来では2.59%の上昇(同3.57%)、1年間では0.49%の下落(同プラス1.72%)となっています。

●市場では5月に重要な節目となる出来事が幾つかありましたが、「5月に売って相場から離れていなさい」と言う格言は当たりませんでした。

  ○原油価格は2016年2月11日の26.21ドルから回復した後も、2014年6月30日の105ドルを大幅に下回って推移していましたが(最高値は2008年7月3日の145.29ドル)、2015年11月以来初めて50ドルを付けました(ただし終値は48.95ドル)。

  ○株式市場が史上最高値(2015年5月21日の2,130.82)を更新して1年が過ぎました。しかし、最高値を僅かに1.59%下回る水準で5月の取引を終えており(2,096.96)、間もなく最高値を更新すると多くが予想しています。

●年を重ねた“ブル”はまた(いったい何度目の「また」でしょう?)勢いを盛り返そうとしているようです。

  ○5月26日にはダウ工業株30種平均が120周年を迎えました(1896年に算出開始)。開始当初から指数に採用されているのは今やGeneral Electric(GE)だけとなりました。

●株式分割を調整すると、GE株1株は現在4,608株となり、当時100ドル投資していた場合、保有株だけで、現在38万8,000ドルになります。

●当時ダウ工業株30種平均に100ドル投資していた場合、現在では4万4,000ドルになります。

  ○金価格は一時1,300ドルを突破しましたが、金利上昇観測が高まり、1,219.30ドルで月を終えました。

●Johnson & Johnsonは5月に0.5%高で終わりましたが、私はこれに首を傾げています。同社製品「バンドエイド」は好調で活躍しているからです。

  ○米議会はプエルトリコに「バンドエイド(救済策)」を使用しました。700億ドルの債務を保有する投資家や金融機関の圧力を受けたものです。

  ○ユーロ圏諸国とIMFは返済期限を控えたギリシャに対する追加融資を提供しました。

  ○G7の会合が開催され、無事閉幕しました ? これで話は終わりです。

●英国のEU離脱を巡って次々と議論や警告が出ています(6月23日実施。FOMCは6月14~15日開催)。クリントン氏、トランプ氏、サンダース氏も見解を示しており、大変なことになっています。

●米国の住宅市場は好調な模様で、最近の状況に比べると少なくとも改善しており、住宅着工件数は予想を18%上回りました(年率換算61万9,000件)。

●雇用関連統計は好調でしたが(雇用統計、求人労働移動調査(JOLTS)、新規失業保険申請件数)、レイオフは多くの理由によって続きました。化粧品メーカーのEstee Lauder(EL)は事業再編のため、900~1,200人の削減を発表しました。若者向け衣料品A?ropostaleは破産法の適用を申請し、米国とカナダで154店舗を閉鎖すると発表しました。サイバーセキュリティーソフト大手Symantec(SYMC)は従業員10%(1,200人)を削減することを明らかにしました。Microsoft(MSFT、スマートフォン部門)は1,850人を削減するとしており、Nokiaは労働組合の代表によると1万~1万5,000人を削減する模様です。石油大手Royal Dutch Shell Plc(RDS-A)は2,200人の追加レイオフを発表しました。これにより最近の同社の人員削減数は合計12,500人となります。

●数十億ドル規模のM&A案件が続いていますが、頓挫したケースもありました。製紙大手のInternational Paper(IP、5月は2.6%安)は林業大手Weyerhaeuser(WY、同1.9%安)のパルプ部門を22億ドルで買収すると発表しました。

●Credit Suisseはディストレスト債資産をTPGに13億ドルで売却することを明らかにしました。

●ドイツのJAB Holdingsはドーナツチェーンを運営するKrispy Kreme(KKD、同22.8%高)を135億ドルで買収すると公表しました。JABは先ごろ、コーヒーメーカーのKeurig Green Mountainを買収したばかりで、さらにカフェ運営のPeet’s Coffee & Teaも傘下に持っています。

●医薬品・特殊化学品メーカーのPfizer(PFE、同6.1%高)はバイオ医薬品企業のAnacor(ANAC、同58.3%高)を52億ドルで買収すると発表しました。

●石油・ガスの開発を手掛けるRange Resources(RRC、同3.4%安)は同業のMemorial Resource Development(MRD、同20.8%高)を33億ドルで買収することを明らかにしました。

●ドイツの製薬会社Bayer AG(BAYRY、同15.6%安)は予想されていた通り、農業化学大手Monsanto(MON、同19.8%高)に対して現金620億ドルでの買収を提案しましたが、Monsantoは提示価格が低過ぎるとして提案を拒否しました。

●情報技術ソリューションを手掛けるHewlett Packard Enterprise(HPE、同10.5%高)は、技術サービス部門をスピンオフさせた上で同業のComputer Sciences(CSC、同48.6%高)と合併させる計画を明らかにしました。

●通信大手のAT&T(T、1営業日で0.7%高)は、インターネット大手Yahoo(YHOO、5月は3.7%高)のコア事業に対して買収額を提示し、同業でストライキが収束したばかりのVerizon(VZ、同0.1%安)との買収争いになるとみられています。

M&A関連のマイナス材料
●油田サービス大手のHalliburton(HAL、同2.1%高)と同業のBaker Hughes(BHI、同4.1%安)の280億ドル規模の合併は、規制当局による反対を受けて白紙撤回となり、HalliburtonがBaker Hughesに対して違約金35億ドルを支払いました。

●事務用品小売り大手のStaples(SPLS、同13.7%安)とOffice Depot(ODP、同39.1%安)の60億ドル規模の合併計画は、競争上の理由から連邦裁判所によって差し止められました。

●窒素肥料などを手掛けるCF Industries(CF、同16.4%高)は米国政府によるタックス・インバージョンに対する規制強化を受け、オランダの同業OCI(OCINY)の一部(競合)事業の80億ドルでの買収を断念しました。

他の注目ニュース
●ブラジルでは弾劾手続きの開始を受けて、ルセフ大統領が職務停止となりました。

●パリからカイロへ向かっていたエジプト航空機が地中海に墜落しましたが、原因はいまだに分かっていません。

●ベトナムを訪問した米国のオバマ大統領は、同国への武器の禁輸措置を解除する意向を表明しました。それとは別に、ベトナムの航空会社VietJetはBoeing(BA、同6.4%安)と、航空機100機、総額113億ドルの購入契約を締結しました。

●フランスでは、ガソリンスタンドと石油精製会社の労働者が労働法改正に反対するストライキを実行し、国内の一部でガソリン不足が生じました。

●Apple(AAPL)株は、長期バリュー投資家のウォーレン・バフェット氏が買い、短期投資家のカール・アイカーン氏が売却し、5月は6.5%高、年初来では5.1%安となりました。

●5月のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社は組み入れ銘柄の入れ替えが4件と忙しく、Arthur J Gallagher & Co(AJG)、LKQ(LKQ)、Digital Realty Trust(DLT)、Acuity Brands(AYI)が追加され、Coca-Cola Enterprises(CCE)Airgas(ARG)Time Warner Cable(TWC)ADT(ADT)が除外されました。また、S&Pは6月2日の取引終了後にTransDigm Group(TDG)を追加し、Baxalta(BXLT)を除外すると発表しています。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> ETF/REIT> S&P 500®月例レポート