株式報酬のすすめ

・ペイガバナンス社の調査によると、2014年度の大手企業(日本は時価総額1兆円以上)のCEOの平均年俸は、日本1.7億円、独7.7億円、米国10.6億円であった。

・このうち基本給は、日本1.0億円、独2.0億円、米国1.2億円と大きな差はないが、年次賞与は、日本0.5億円、独2.0億円、米国2.3億円であった。

・また、長期インセンティブは、日本0.2億円、独3.8億円、米国7.2億円と全く違う。日本は圧倒的に長期のインセンティブが少ない。米国は長期インセンティブが圧倒的に高く、しかもその大半が株式報酬である。つまり、自社の株式をくれる。

・日本でも、この4月から役員の株式報酬制度がスタートした。中長期の企業価値創造に力を入れて、稼ぐ力を高めるために、コーポレートガバナンスの改革を進めている。この時、経営者の報酬が中長期の業績に見合って支払われるようにしていくことが求められる。とりわけ、自社の株式を持って、投資家と同じスタンスでリターンとしての報酬を得ていくことは重要である。

・企業の経営者や役員は、経営の遂行による企業価値の向上で評価されるべきである。会社の業績が明示的に反映しない役員退職慰労金は、今どきの経営に馴染まない。議決権行使で、機関投資家は反対する。そこで役員の退職慰労金という仕組みはなくなりつつあるが、サラリーマン社長が、自社の株を十分保有していないことは問題である。

・企業のオーナーはかなりの株を所有するので、中長期の価値創造に敏感であるが、そうでないマネジメントに対して、株式による報酬を直接出すことができるようになるので、そのインパクトは大きい。

・これまでも、ストックオプションや株式交付信託という制度はあった。これに加えて、1)業績連動報酬にROEなどのKPI(重要経営指標)を含めることができるようにした。また、2)株式報酬(譲渡制限付株式:リストリクテッド・ストックの付与)が税務上損金算入の対象として使えるようになる。

・具体的にどういうインセンティブの仕組みに設計するかは、個々の企業に任せられる。経営者(CEO)や役員が、一定の高額な株式報酬を得て、中長期の企業価値向上に邁進することができるならば、投資家にとって望ましい。業績連動の報酬制度、その中での株式報酬のあり方には、今後大いに注目したい。
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

1 2

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 株式報酬のすすめ