マイナス金利がもたらす現金預金への意識の変化

 今後は無利息でコストが発生するリスクのある現預金という不稼動な資産を、これまでのように明確な理由なく保有し続けることが難しくなってきます。

 同時に2014年日本版スチュワードシップ・コードの導入、2015年のコーポレートガバナンス・コードの導入が開始され、株主が企業を監視する目、企業の効率的な経営に対する社会の意識が飛躍的に高まってきました。この観点からも、企業の資産配分を見直す追い風となることでしょう。

 適正な現預金の水準を一律で議論することは困難ですが、企業は目に見えて過剰な現預金を設備投資や配当、自社株買いなどに振り向けざるを得ない状況です。折しも株式市場は、世界経済の低迷を懸念して2016年に入ってから下落してきました。株価純資産倍率(PBR)が1倍を下回る企業も数多く見られることから、自社株買いを行うには絶好のタイミングと言えます。

預金から投資への動きは始まったばかり

 さて、家計にはどんな動きが出てくるでしょうか。

 1989年に最高値をつけた東証株価指数は2012年まで23年間低迷してきました。この厳しいデフレ環境から大切な資産を守るために、日本の家計は現預金や国債、保険など堅実で比較的リスクの低い資産を積み上げてきました。図表2がその軌跡です。
 
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 しかし、デフレ環境下では最適な資産配分先であった現預金は、マイナス金利の導入とその先に来る可能性があるインフレ経済では必ずしも最適の投資先とは言えません。第2次安倍政権発足以降、政府はこの眠っている個人資産1,700兆円を株式や不動産などの活力ある資産へと移動を促すために、NISA(小額投資非課税制度)を導入しました。順調に活用が進んでいるNISA口座での投資に加え、マイナス金利の導入を追い風に、個人資産の現預金から株式への再配分が加速するのではないでしょうか。

日本の眠れる資産が、活きた資産に

 企業の不稼動な資産が、配当や自社株買いという行動で動き出し、家計や資金を必要とする新しい産業や企業に還流していく、同時に家計の眠れる資産が株式や不動産など活きた資産へと移動することで、日本経済が再び活力を取り戻していく、こんな動きが出てくるのではないでしょうか。

※当コラムは執筆者の見解が含まれている場合があり、スパークス・アセット・マネジメント株式会社の見解と異なることがあります。

 

このページのコンテンツは、スパークス・アセット・マネジメント㈱の協力により、転載いたしております。

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