超過利潤時代の中央銀行の挑戦、マイナス金利の導入

(2) 的外れな批判者、QE批判者すべてマイナス金利反対

 中国不安が沈静化すれば、マイナス金利導入の成果が、株高という形で一気に顕在化するだろう。マイナス金利導入に対する評価は低い。肯定的なのは読売新聞「日銀追加緩和、脱デフレの決意示す負の金利」、フィナンシャル・タイムズ紙「Kuroda reasserts deflation-fighting stance 」とその戦闘姿勢を評価している2紙だけであった。他方マイナス金利導入に対する批判は多い。各社の社説は「マイナス金利、苦しまぎれの冒険に」(毎日新聞)、「マイナス金利導入、日銀頼みの限界忘れるな」(産経新聞)、「マイナス金利、効果ある政策なのか」(朝日新聞)、「日銀頼みにせず市場安定へ協議を」(日経新聞)と批判的である。

 批判が説得力を持つのは、株高円安の実現に失敗したこと。マイナスの金利政策を導入した直後には株価は急上昇し、為替は大幅に円安になったが、その株高・円安はほんの一瞬であって、その翌週は大幅な株安・円高となり、2月12日にはマイナス金利導入以前どころか2014年10月のQQE第二弾を打ち出した水準まで株価は下がり(日経平均14800円台)、円は110円/ドル台まで急騰した。しかし2月前半までの株安・円高はもっぱらグローバル要因によって起こったことである。日銀が金融政策を緩和しようとしまいと、世界全体が大幅な株安に見舞われ、世界全体がリスクオフ・ムードにとらわれ、そのようなリスクオフ・ムードの時に決まって買われる通貨が円であるということによって円高が起こったのである。その株安・円高を日銀の金融政策の関連で考えるのは的外れであると言える。

 また長期国債利回りが歴史上初めてマイナスになったことも批判を勢いづけた。マイナス金利導入直後に国債が買われ、同時に株が売られるということが起こった。これは日銀狙いとは全く逆の動きであり、マイナス金利無効説の根拠にもなっている。しかしこれも一時的な話である。金利がマイナスを超えて下がり得るということは、換言すれば国債の値段が際限なく値上がりし得るということであり、マイナスの金利が導入された直後に、短期筋が値上がり益を求めて国債を買い、その結果長期国債のマイナス金利が実現したのである。しかし、国債を満期まで保有すれば必ずリターンはプラスになるわけで、このマイナスの金利が際限なく国債に資金を誘導し、株、不動産や海外資産に対する投資意欲を損なうという見方は明らかに一時的な現象を普遍化した間違った見方だと言っていい。
 
zu3
 

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