よい経営を見抜く10の対話~どんな質問をしたいか

・Q6 :「今、どんなイノベーションに取り組んでいますか。」イノベーションは狭い意味の技術革新ではなく、広義の仕組み革新である。すぐできる場合もあれば、10年かかることもある。できそうもないことを実現するのがイノベーションである。他社がすぐに真似できないような、組織としての強みになるものである。今もっている強みもいずれ色あせてくるので、次の準備が必要である。

・Q7 :「部下が上司に意見をいえるカルチャーがありますか。」ピラミッド型の組織だと、官僚的になって上位下達となり。自由に発言できない会社もある。一人ひとりの提案を否定せずに、聞く耳を持ち、闊達に議論し、アイディアを活かそうとする会社は外からみていてもいきいきしている。その上で、リーダーシップを発揮し、提案を実行に移すことが求められる。

・Q8 :「もうからない事業をどうして続けるのかですか。」かつては儲かっていたが、今は儲からなくなった事業、循環的局面で今だけ不採算になっている事業、スタートしたばかりでまだ儲かっていない事業などいろいろある。そこで、儲かってないという基準をはっきりさせた上で、どうするのか。そこで働く社員もいるので、迂闊なことは言えない、というのが普通である。しかし、価値破壊事業を続けることはできない。それが主力事業である場合、その会社の存立に関わる。でも、絶対的な危機に追い込まれない限り、抜本的に手を打たないという習性では困る。その方策を聞きたい。

・Q9 :「KPI(重要経営指標)を社内の現場までどのようにつなげていますか。」わが社は予算をきちんと作っているので、それを積み上げていけば、KPIの達成に結びつく。よって、ROIC、ROEという指標は本社がもっていればよく、現場は別に管理していく、という会社が多いかもしれない。しかし、それでは企業価値創造のプロセスを共有したい投資家からみると、全く不十分である。もっとマテリアリティ(重要性)とコネクティビティ(連結性)を上げて会社を動かしてほしい。

Q10 :「業績にマイナスとなる悪い情報がすぐに上がってきますか。」世の常で、いい話はトップにすぐに上がってくるが、悪い話はそれぞれのポジションで何とか手を打とうとする。それがマネジメントであるが、得てして手遅れになることも多い。まして、隠そうとする文化が蔓延るようでは、時として深刻な事態を招く。悪い情報が上がってくる仕組みと文化を持っているかどうか、トップの姿勢が問われる。

・この10項目について議論をしたら結構時間がかかろう。しかし、これらの問いに、自分の会社の仕組みを踏まえて、自分の言葉で語ることのできる会社は、よい会社である蓋然性が高いとみて間違いない。筆者は会社説明会や個別インタビューで、こうした質問を取り交ぜていく。IRの責任者には、ぜひこれらの内容について吟味して頂きたいと願う。投資家としては、こうした問いを自分で考え、会社にぶつけて価値創造企業を見抜きたいと思う。
 

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