中国、石油がリスクオフムードを転換させる時が来た

 またエネルギー関連企業の財務体質悪化、エネルギー関連企業の破綻、エネルギー関連融資の不良資産化等が金融不安連鎖をもたらす懸念も語られているが、それも誇張された見方である。

 それは米国社債のリスクプレミアム、換言すれば企業の倒産確率から類推できる。図表9は1919年から2016年までのアメリカのトリプルB格付け社債のリスクプレミアムの推移である。リスクプレミアムはリーマンショック時には1929年の大恐慌の時よりも上昇したがその後急低下し、このところリバウンドしたとはいえ、過去の平均的な水準にとどまっていることがわかる。

 以上のような金融環境においてはリスクオン、株高が整合的であるのは、図表10の米国2年、10年債利回り格差と株価(S&P500)推移を見れば明らかであろう。過去株式の急落、暴落は金融引き締め、利上げにより長短金利が逆転(逆イールド化)した時1997年、2000年、2006年に起こったが、今のイールドカーブは逆イールドにはほど遠いことがわかる。

 それにしても、このような信用状況の下であるにもかかわらず、なぜ仕掛け的な売り、リスクオフが見事に成功してきたのだろうか。それは、今のマーケットではかなりの市場参加者が中央銀行を小馬鹿にし、何やっても無理、中央銀行ができることはなくなったと、中央銀行に刃向ったポジションを取ろうとしているためであろう。本当にそうだろうか。米国の市場には”Don’t fight the Fed”という金言、つまり中央銀行がやろうとしていることに逆らったら負けるという金言があるが、それはいつでも世界のどの市場にも(もちろん現在の日本においても)貫いている金言である。なぜなら中央銀行は結果責任を負い、それを実現するための無限の弾薬を持っている主体だから。傍観者、無責任の評論家や投機家とは違うのである。

 年初の世界金融市場を支配したリスクオフムードはリスクオンへと、いったん大きく転換するのではないか。
 

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