AI(人工知能)はどこまで進むか~生涯学習のすすめ

・12月のカンパニーフォーラム(ワークスアプリケーションズ主催)で、セバスチャン・スラン氏の話を聴いた。スラン氏はグーグルXの創始者であり、現在はUdacityのCEOである。

・スラン氏はグーグルで車の自動運転をリードした。テクノロジーに境界線はいらないと考え、AIを使って社会的インパクトを出したいと考えた。一時点でみると車の97%は駐車しており、動いているのは3%だけなので、オンデマンドカーになれば、駐車場は相当いらなくなり、車の台数も大幅に減らすことができる。

・血糖値がいつでも計れるインテリジェントコンタクトレンズ、見たものを全て記録するグーグルグラス、ものを10分で届けるドローン(遠隔操作の自律無人飛行機)、皮膚がん(スキンキャンサー)を自動診断するAI(ニューロネット ディープ ラーニング)など、AIが人間の能力を上回る分野は次々と出てこよう。

・AIは便利であると同時に、既存の仕事を破壊する。弁護士、会計士、パイロット、セクリタリー、通訳、不動産仲介という仕事も大きく変質していく、とスラン氏は指摘する。サンフランシスコ空港ではかつて起きた事故以来、霧が出るとAIによる自動航行が義務付けられている。人の判断よりもAIの方が安全だからである。車の運転も、人よりAIの方が賢くなることは十分ありえよう。

・スラン氏は、ドイツ出身でスタンフォード大学の教授を務めていたが、一部の人々を教育するだけでは不十分と考え、大学をやめてUdacity(ユダシティ)という教育機関を創設した。今の教育制度は19世紀の形であって、もはや古く、人の生産性を上げていくには、新しい教育が必要であるという信念に基づく。

・大学は生涯学習のパートナーとなるべきであり、生涯教育のプロバイダーとして活動すべきであると主張する。ユダシティはオンライン学習を提供し、誰でも受けられる。スタンフォード大学の授業料が5万ドル(600万円)であるのに対して、年間733ドル(約9万円)と安い。

・テクノロジーの進歩は早い。5年、10年の間、何も学ばなければ早晩使いものにならなくなる。仕事をしながら学ぶ必要がある。AIが進展する中で、人がAIと共存するには、学び続けるしかないと強調する。

・日本は人手不足である。このままでは、日本の成長力は低下してしまう。しかし、生産性(1人当たり付加価値)を高めることができれば、それを克服することができる。そのためには、付加価値を生むような新しい仕事にシフトする必要がある。一言でいえば、AIを活用して、さらに人に喜ばれるような仕事を身に付けていけばよいといえよう。

・日本企業では、リクルートがユダシティと協業連携している。シンギュラリティ(AIが人を超えること)に対して、ビジネスパーソンがやるべきことは、既存の仕組みに安住することなく、環境の変化に目をそむけず、オープンに受け止めて、常に新しいことを学び挑戦していくことである。

・イノベーションに投資して、新しいビジネスモデルを作っていくことこそ、AIにおけるシンギュラリティを乗り越える要ともいえよう。スラン氏の提言と活動は、そのように受けとめたい。

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

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