鍵は中国「毒」の伝染遮断、資本規制だ

 正しくそのようなオピニオンがこのような世界の最も人々が注目するメディアの中心に登場したということは驚くべきことであると同時に、非常に迅速に世界の人々のオピニオンが収れんしていく可能性を示していると思います。

 なぜ資本規制が鍵なのか。今や、世界危機の最大の源泉は中国が史上最大の供給力過剰をため込み、その供給力過剰によって経済が急速に悪化し、その中国経済の悪化が世界を巻き込むことにあることは明らかです。原油価格が下がり、それが世界の人々の不安心理を煽いでいますが、原油価格が下がる理由は中国における劇的な経済の失速と、それによる需要の落ち込み、需給の悪化が大きな原因です。そう考えると中国問題こそが様々な懸念の最も中心である、と言っていいわけです。この中国の問題を世界全体の不安に拡大させないための処方は危機を中国の中に封じ込めるということです。中国のデフレ圧力がどのように世界に広がっていくかというと、最大の鍵は資金の流出、人民元の暴落、それによる世界的な資産価格の下落という悪連鎖だと思います。そのような悪連鎖を食い止めるためには資本の規制が必要だというのが記事に書かれているのです。

 中国は今どういう状態にあるのか。基本的には第一に経済は著しく失速しています。従って必要なことは金融緩和をして、経済の失速や不動産バブルの崩壊を食い止めることです。一生懸命金融緩和をやるということは、当然のこととして中国の金利が安くなりアメリカでは利上げを行われるということもあって、資本は中国から海外に逃げて行くことになります。まして今の中国は外国人が4兆ドルお金を貸している国(証券投資を除く対外債務は4兆ドル)ですから、中国に貸しているお金を早く取り戻さないと、元が弱くなって元本が毀損するということで一気に外国人は中国からお金を引き上げようとします。他方中国人も持っている資産価値を維持するためには元で持つよりは外貨で持つことが有利だということでお金が外に逃げる。つまり国内の経済困難とは裏腹に、ますます資金が国内から海外に逃げていくということが起ころうとしています。そのような状況のもとで、更に国内経済のために金融緩和をすればお金が外に逃げていって元安になるということもあるわけです。お金をたっぷり国内に供給しても、その供給したお金が外に逃げていって、金融緩和がしりぬけになる。つまり今の中国にとって、国内で金融緩和をやりながら、他方で自由な為替の取引をしてお金が海外に自由に逃げていくことを許すということは二律背反であり無理なのです。このようなことが今年初めからの世界の金融市場の不安の最も中心にあることなのです。従って中国政府には二つに一つの選択肢しかありません。一つは国内の金融緩和をやめて元の価値を維持すること、あと一つは国内の金融緩和をやりながら他方で元の価値を維持するために資本の海外への流出を食い止めることです。二つのジレンマのうちどちらを取るべきか。答えは明らかでしょうとフィナンシャル・タイムズは言っているのです。それは資本のコントロールしかないでしょう。国内で元の価値を守るための金融引き締めをやることは到底不可能です。同時に放っておいて元がどんどん暴落すれば、今度は中国発の世界金融危機が起こる可能性をより強める。どちらも取らないとすれば、今は資本規制しかないでしょう。これがフィナンシャル・タイムズの記事であり、エコノミストの記事であり、1月8日に書いた私のレポートの内容でもあります。つまり世界の危機の根源的な原因である中国からの資本流出を遮断する。このところにいよいよ焦点がしぼられてきたというのが現在の情勢です。恐らくオピニオンリーダーたちがこのような主張するということは近い将来、政策として実現する可能性が高くなったというふうに言っていいと思います。

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