中国経済のフリーランチ、終わりの始まり

残る危機回避策は市場の価格決定機能の歪曲、株の売り禁止、固定相場復帰
となると残された唯一の手段は、市場機能の否定ということしかなくなる。中国政府は年初来の株価急落に対応して昨年導入されいったん解除した上場企業の大株主による株式売却禁止を再度復活させるなど、市場価格立て直しのために強権介入を強めている。また投機筋のターゲットとされやすいサーキットブレーカーの発動を見合わせることも決めた。昨年の株価急落後には売りを推奨した証券会社社員や投資家、ジャーナリストを公安警察が喚問するなど情報統制が打ち出されたが、それらは一層強化されるだろう。

為替面でも固定為替制復活とクロスボーダーの資本取引のより厳しい規制を打ち出すのではないか。昨年9月に打ち出された実質的先物売り禁止措置は今や効力はない。資本流出と元安を食い止めるには、強権の発動が不可避となるだろう。それは1997年アジア通貨危機の際にマハティール首相率いるマレーシアがとった手段である。マレーシアはIMFの支援勧告を無視し通貨の大幅切り下げとそこでの固定化、資本流出規制(海外投資家の資産売却代金の海外送付の禁止、出国する資本に対する課税)を行い、為替投機を鎮静化した。

今の中国にはクロスボーダー資本移動の禁止と人民元の釘づけ、株式取引の事実上の禁止などしかしか対応策は残されていないように見える。そうなれば株式と人民元売り投機は道を断たれ、世界金融市場の不安の連鎖は遮断され、世界株式底入れに向かうと期待できる。1997年のアジア通貨危機の再現は回避されるだろう。しかしこれらの措置は極論すれば市場の事実上の閉鎖である。

かくして中国が推し進めてきた社会主義市場経済と言う矛盾(市場経済の都合のいいところだけをチェリーピックするフリーランチ)は、市場の側面が否定されていくことで社会主義(統制経済)に帰結していくことになる。それは世界が望む市場主義への改革とは全く逆行するものである。しかしそれ以外解決策は無い、と言うところまで追い込まれていくのではないか。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> 市場解説・相場展望> 中国経済のフリーランチ、終わりの始まり