2016年1月4日時点での主要市場見通し

すると投票前は株価上昇が8回、株価下落が7回で、五分五分に近い。
一方、投票後は株価上昇が6回、株価下落が9回で、下落の方が優勢だ。しかも直近6回(1998~2013年)は、6回連続で参院選後に株価が下落している。
ここから、2016年は、参院選前は「参院選前だから」というわけではなく、企業増益などを反映して株価が上がり(すなわち、参院選前の経済政策発動がある程度「空振り」でも株価は上昇する)、参院選後は最近の傾向に沿って株価が下落する(今年下落すれば7回連続の下落)といった展開がありそうだ。

なお、年前半の株価上昇シナリオに反して、足元の市場は大いに波乱含みだ。大発会(1/4、月)の日経平均株価は、前日比で582.73円(3.06%)もの大幅下落となったが、これは後述するようなリスク要因(特に地政学的リスクと中国リスク)を懸念したためであると推察される。

(図表2)
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しかしこのところ、国内株価動向は一種の「陰の極」に差し掛かっていると見込まれる。
たとえば騰落レシオ(株数ベース並びに出来高ベース)(※3)をみると(図表2)、ともに80%近辺が底入れのメドとなっているようだ。こちらも直近では、銘柄数ベースでは12/25(金)の76.5%、出来高ベースでは12/28(月)の72.0%で、昨年については底入れしたようであり(ただし1/4(月)の株価下落でダメ押しとなっている可能性あり)、これからはむしろ国内株式市況の底入れ反転が期待できるのだろう。

なお、前号の当レポートでは、2016年に懸念されるリスクとして、次の4点を挙げた。
1)先進諸国内におけるイスラム過激派の大規模テロや、シリアを巡る国際情勢の混迷、
2)中国の景気悪化の大幅な加速、
3)商品市況の低迷持続による、資源国の財政悪化や商品先物で運用しているファンドの破たん、
4)米国長期金利の急速な跳ね上がりやジャンク債市場の崩壊。
前号ではこれらの項目を挙げたにとどまり、特に解説を行なわなかったので、今号で簡単に触れたい。

1)は、テロ等については予測しようもないが、地政学的リスクという観点では、足元で、サウジアラビアとイランの外交断絶(※4)が悪材料として取りざたされている。確かに中東地域の政治的不安定化につながるリスクは高いものの、もともと米国が意図的に同地域から手を引き始めて、一種の政治的空白地帯が生じ、かといってロシアも米国に代わって全面的に関与する意思も能力もないなか、地域大国であるトルコ、サウジアラビア、イランなどの思惑が交錯する状況となったことは、今さら始まったわけではない。
こうした中東の状況は、国際政治面で、手放しで楽観はできない。ただし、原油価格の動向を経由しての先進主要国市場への影響という点に限れば、これで中東地域からの原油供給の不安定化が懸念され、原油価格が上昇することとなれば、米エネルギー関連株などが上昇しよう(場合によっては、米国エネルギー産業の一人勝ち)。
本来はエネルギー輸入国である日本にとっては、原油価格下落の方が恩恵だが、原油価格が下がると「米エネルギー株が下落したため米国の株価指数が下がるので、日本株も売りだ」などとむしろ悪材料としてとらえてきた。これが今回のサウジアラビアとイランの断行を受けて原油価格が上昇した場合、「いや、やっぱり原油価格が上がることは日本にとって悪材料だ」と、原油価格が下がっても上がっても日本株売り、という見解が湧き上がってくるのであれば、まさに日本株は売られ過ぎ(心理的な行き過ぎ)であると言えよう。

※3 騰落レシオは、ある一定期間内の株価上昇銘柄数と株価下落銘柄数から計算される。
(図表2)での銘柄数ベースの騰落レシオは、25日間をとって、騰落レシオ=25日間の日々の株価上昇銘柄数合計÷下落銘柄数合計で算出している。また、出来高(売買株数)が多い銘柄が、相場全体を(上にも下にも)主導しているとも考えられる。そこで出来高ベースの騰落レシオを、騰落レシオ=25日間の日々の株価上昇銘柄の出来高合計÷下落銘柄の出来高合計で計算した。
※4 サウジアラビア(イスラム教スンニ派の国家)が、1/2(土)にシーア派の宗教指導者らをテロ活動に関与したとして処刑し、これに抗議するイラン(シーア派の国家)国内のデモが、同国内のサウジアラビア大使館を襲撃したため、1/3(日)にサウジアラビアがイランとの外交断絶を発表したもの。

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