「社外取締役の役割と活用~コニカミノルタのケースを踏まえて」

・コニカミノルタは2003年の経営統合の時に、合併の効果を出し、全く新しい会社を作るために、指名委員会等設置会社を選択し、以来成果を上げている。社外取締役は第三者の目で、経営戦略の立案と実行を監督する。

・月1回の取締役会に出席するだけで、そんなことができるのか。この問いに対して、松崎正年取締役会議長(前社長)は、①だからこそ誰を選ぶかが大事、②限られた条件で判断するので多様性が必要、③必要な情報を集められることが大切、と強調する。

・マネジメントボードとスーパーバイザリーボードは違うので、経営会議で議論したことを取締役会で繰り返しても、さほど意味がない。つまり、取締役会に何を報告して、どんな意思決定をするのか。活発な意見がでない、無言の賛成だけの会議では、何の意味もない。

・コニカミノルタの松崎議長は、3つの点を指摘する。1)まずは、会社の経営課題は何かをよく議論して、それを監督するのにふさわしい社外の人材を探し、指名委員会で決定する。2)結果として、経営トップを務めた方が社外取締役に選任されている。トップを担った方は意思決定の重みがよくわかっており、監督と同時のアドバイスもできる。3)限られた情報の中での判断になるので、議論も活発になる。

・日本語が堪能なニコラス・ベネッシュ氏(米国人弁護士、法人会社役員育成機構代表理事)は、社外独立取締役の重要性を強調した。1)取締役の責任は平等で1人1票を持っている。2)社長には社外の意見を受け入れる器が必要である。3)米国では選任されたCEOが適任でないとわかると任期の途中でも平気で解任される。

・とすると、社外取締役で最も大事なことは、マネジメントボード(経営の執行サイド)に対して、自立的に考えてもらうgood questionをいかに発するかにある、と武井弁護士は指摘する。確かによく考えてもらい、より的確な意思決定をしてもらうことが決め手である。

・日本のコーポレートガバナンスにこれから最も問われるのは、後継者の育成と選び方(サクセッションプラン)であろう。松崎議長は、サクセッションプランの実行に当たっては、1)CEOの要件を示し、2)それを議論し、3)どういうステップで選任していくか、をはっきりさせる必要があり、指名委員会の取締役はそれを監督していくと指摘する。

・社長は自分の能力が試される。よって、腹を切る基準を自ら定めて経営に当たっていた、と松崎氏は語った。素晴らしい経営者である。ベネッシュ氏は、このサクセッションプランについて、米国でも多くの企業でうまくいっていないと解説した。

・日本の上場企業にサクセッションプランの開示を求めるのは、まだハードルが高い。一方で、社外取締役がgood questionを発し、課題にフォーカスして、マネジメントに考えてもらうことは有意義である。いかにいい質問をするか。これはアナリストの本領でもある。投資家と経営者の対話もまさにそうありたい。

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

1 2

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 「社外取締役の役割と活用~コニカミノルタのケースを踏まえて」