2015年12月1日時点での主要市場見通し

シナリオの背景

世界全般としては、極めて緩やかではあるが、景気の持ち直しが見込まれる。IMF(国債通貨基金)の見通しによれば、先進国全般、新興国全般、共に、2016年の成長率は2015年から小幅だけ高まると予想されている(※1)(図表1)。

※1 IMF “World Economic Outlook”(2015年10月)によれば、実質経済成長率(2015年→2016年)は、世界全体:3.1%→3.6%、先進国:2.0%→2.2%、新興国:4.0%→4.5%。

(図表1)
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ただし、景気の改善は、国ごとに、また同じ国でも需要項目ごとに、一律ではなく、まだら模様の回復になると予想される。たとえばBRICs諸国をみれば、ロシア、ブラジルでは当面マイナス成長が見込まれており、中国は成長率が低下していくが、インドは堅調な経済成長が予想されている(※2)。

米国では、主要な経済指標の推移をみると(図表2)、厳冬の影響などで経済活動が落ち込んだ時期(図中の楕円)を除けば、小売売上高、自動車販売、住宅着工といった内需系の指標は堅調だが、輸出向け製品の生産減から、鉱工業生産に勢いがない。これは新興諸国市場の景気低迷や米ドル高の影響が大きいと推察されるが、このように内需非製造業優位、外需製造業劣位、といった図式がみられる。

これが製造業企業を中心に、賃金増や設備投資増に慎重な態度を強める結果となり、過去の景気回復期に比べ、賃金上昇や設備投資の勢いが鈍いという指摘を招いている。

こうした内需非製造業対外需製造業といった図式は、日本でも似通っている。円安にもかかわらず、日本からの輸出数量は足元減少が続いている(図表3)。また、日本企業は、賃上げや設備投資に、米国と同様に慎重な態度を崩していない。

※2 同IMF予想では、ロシア:-3.8%→-0.6%、ブラジル:-3.0%→-1.0%、中国:6.8%→6.3%、インド:7.3%→7.5%。

(図表2)
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(図表3)
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また、日米ともに、雇用が(決してとても強いとは言い難いが)失業率などで見る限り、そこそこの改善を続けていることが、個人消費を下支えしている点も、共通している。

ユーロ圏の経済は、実質経済成長率(前期比ベース)では2013年10~12月期からプラスに転じ、2015年1~3月期から1%台が定着するなど、じわじわと堅調さを増してきている。内部では、ドイツ経済と他国との成長率のばらつきがあるが、ECB(欧州中央銀行)は一段の金融緩和により、しっかりと景気を支えようとの姿勢を示している。

このように、世界経済は、様々な分野でのばらつきをはらみながらも、全般としては緩やかな回復基調を2016年はたどると見込まれる。とすれば、世界主要国の株価や外貨の対円相場、米国の長期金利等については、各国経済の回復に応じた緩やかな上昇基調が予想される。

ただし米ドルについては、たとえば購買力平価との乖離率でみると、1985年9月に米ドル高の修正に向けて主要国の協調がなされたプラザ合意の、直前の時期のように、20%以上米ドル高・円安に位置している(図表4)。

(図表4)
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