着実に産業化が進む再生医療

 2014年に再生医療実用化の促進のために「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療新法)」と従来の薬事法を改正した「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」が施行されたことで従来のベンチャーだけでなく大手企業も参入も相次ぎ産業化の流れが加速しています。

 再生医療新法は、細胞の培養・加工の外部施設への委託を可能にしたもので、研究開発に使用する細胞のコストダウンも期待されると同時に、細胞の培養・加工の受託ビジネスの育成につながります。

 医薬品医療機器等法は、従来の医薬品、医療機器とは別に第3のカテゴリーとして再生医療等のカテゴリーを新設しました。従来の再生医療は、医薬品と同様に販売までには臨床試験で安全性と有効性を証明することが必要であったのに対し、新制度では再生医療等製品については、安全性の確認と有効性の示唆が行えれば、条件および期限付き承認を取得し保険適用で市場での販売が可能になり、従来8-10年程度かかった開発期間は最短2年程度まで大幅に短縮され参入企業の収益化が図りやすくなりました。

 しかし産業化のための法整備は進んだものの実際に認可プロセスや認可の条件、薬価など制度変更の運用面がどうなるか注目されていましたが、この秋にテルモとJCRファーマから2つの製品が再生医療品として認可、保険収載されました。

 認可された二つの製品の内容をみると厚生労働者や独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が新制度を積極的に運用していく方針と推測されます。条件および期限付きでの承認であったテルモの製品は、承認を取得するまで実施した臨床試験はわずか7症例と少ない数で認可されたうえ、薬価についても比較的に高めに設定されました。また通常承認であったJCRファーマの製品はわが国初の他家細胞品での承認です。再生医療の産業化が成立するためには他家細胞品の拡大が必須といわれており日本でも他家細胞品(※)が認可された点は意義があると考えます。

(※)患者本人以外の細胞、すなわち「他家細胞」を利用した製品のこと。患者本人からは採取しにくい細胞を利用できる、あらかじめ製造しておくことで緊急の用に役立つ可能性がある等のメリットがある。

出所:経済産業省「原料細胞の入手等に関する調査報告書」をもとにスパークス・アセット・マネジメント作成

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