2016年の相場展望 ~ 先進国の好況と中国経済不振の相克 ~

また、第四の重要な要素は、いわゆる信用循環が大きく経済を押し上げていくことです。アメリカの景気循環を大きく彩る信用の成長率を1953年からアメリカの負債成長率を実質で見てグラフ化すると、いくつかの顕著な規則性が明らかです。はっきり言える大きな特徴は「1」のつく年が信用のボトムであった、ということです。1971年、1981年、1991年、2001年、2011年が皆信用のボトムなりです。(唯一の例外として1975年のボトムがありますが、それは第一次オイルショックによる高インフレの結果として実質負債が低下したことによって起きた。)「1」のつく年に信用で底入れをし、それから10年間信用の拡大が続き、10年後にまた信用のボトムがやってくる。こういう循環から見て、直近のボトムは2011年です。そこからようやくアメリカ経済の信用拡大が始まったばかりです。実際、米国銀行は不良債権の処理やバランスシート調整がようやく終わり、これから貸し出しを増加させようという場面です。また、借り手である家計や企業の債務比率は低下し、借金のコストの所得に対する負担は過去最低水準にあります。つまり、貸し手も借り手まだまだ、これから大いに信用を拡大させられるという局面であり、信用循環の観点からアメリカの景気は若いのです。

★図表9-10

第五に、リーマンショック後の米国経済の重石となり続けてきた公的需要が、財政赤字の削減がほぼ完了し、いよいよ増加局面に入ったことも重要です。このようなことを重ね合わせますと、2016年はアメリカの景気は相当良くなるというようなことが言えると思います。このように先進国の中心にあるアメリカが世界経済を引っ張るとなると、当然ドル高ということになるわけです。

★図表11-12

そういう環境の下で、日本の企業収益、および日本経済も大きく支えられると思います。やはりアメリカの経済が良いということは対米輸出が好調である。加えて、アメリカの経済が強いということはドルが強い、つまり、円安である。ということは、日本の企業収益はさらに、それによって支えられるということもあると思います。もちろん、日本の経済はアベノミクスのスタート地点での好調さが、昨年の消費税増税で少し水を差され、今低迷状態にあります。しかし、ご存知の通り、現在の企業収益は史上空前です。この企業の儲けがいずれ家計の所得の増加となって需要を押し上げていくという循環がゆるやかに動き始めていることは疑いないことだと思います。おそらく、原油価格下落のプラスがようやく顕在化すること。それから辛抱強い金融緩和の結果、株価も上昇し、資産効果も高まり、ゆるやかに人々の消費行動が刺激されようとしていること。企業の設備投資も中小企業を中心にわりとしっかりしています。ということからしますと、日本の経済も順調だと思います。

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