「革めて株価水準を考える」

・ハイイールド債は、利回りが高い。為替リスクはあるにしても妙味がある。1)欧州は低成長、低インフレ、2)米国はエネルギー関連の状況が悪いが、すでにかなり織り込み済み、3)中国の元建ては格下げになるとしても、米ドル建ての信用力は相対的に高い、という状況である。ディフォルトの可能性をよくみていく必要はあるが、利回りがほしい投資家は大勢いる。分散を考えると、米国ハイイールド債、欧州ハイイールド債、アジアハイイールド債など、それぞれ投資チャンスがありそうだ。

・ハイイールド債は株との連動が高いので、株価が下がる局面では注意を要する。今回の急落局面でも影響を受け、イールドスプレッドは広がった。ベースが低格付けの企業なので、企業業績を反映する株式市場との関係も相対的に強い。米国の利上げがどのような影響をもたらすか。社債の値下りで混乱を招くか、ドル高の進行で途上国の通貨安を加速するか。FRBは、ゆっくり小幅を基本として、ネガティブなマーケットインパクトを避けるように行動しよう。投資家はそのように期待する。とすると、金融緩和の中で、株式市場にネガティブになる必要はない。

・日本は、円安、民間設備投資、爆買いがリード役となっている。中国の景況悪化がマイナスではあるが、それによって流れが一変するほどではない。企業業績は向上し、ボーナスも増えようとしている。配当の増大もプラスに働こう。追加の景気対策も必要に応じて打たれよう。

・日本のコアCPIは、エネルギー価格の低下によって、上昇が穏やかになっている。日銀の目標とする2%にはとどかないが、脱デフレという状況は何とか確保することができよう。為替は120~125円/ドルの間で上下しながら、方向としてはやや円安へ向かおう。

・人手不足を反映して、生産を高めるような設備投資は製造業でも非製造業でも続こう。現在、日本の大企業(ラッセル野村除く金融)のROIC(投下資本利益率、営業利益(1-税率)/投下資本(純資産+有利子負債)は4~5%の水準にある。リーマンショック前は6%近かったので、もう一段上げていく必要がある。企業業績は主要大企業(ラッセル野村除く金融)で14年度+7.0%に対して15年度+14.6%、16年度+9.4%が予測されている(野村證券エクイティ・リサーチ部)。この業績予想はやや下方修正されようが、減益に陥るほどではない。

・2016年度のROEは9.8%前後まで上昇するとしても、過去のピークである07年度の10.4%にはまだ届かない。グローバルに比較すると、日本のROE(MSCI-JAPANベース)10%に対して、欧州12%、アジア(日本を除く)12%、米国16%である。この日本で中期的に収益性を改善し、売上高利益率を上げることによって、ドイツやアジア企業並みのROE12%になれば、PBRが1.4倍から2倍に上昇することが期待できよう。

・そうすれば、日経平均株価で3万円もみえてくる。正にROICやROEを軸にした稼ぐ力の向上こそが問われている。その可能性を高めるために、企業と投資家の対話(エンゲージメント)による上場企業全体の収益力の底上げに注目したい。

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