「長期投資と短期投資」

・自分の投資スタイルを1つに固める必要はない。資金の性格によって分けて、スタイルはいくつあってもよい。どんな投資価値を見出すのかという視点もいろいろあってよい。株式における「企業価値の向上」の捉え方にもさまざまな側面がある。経済的価値と社会的価値のバランスをどのように判断するかによっても意見は分れよう。投資対象に対する仮説に至っては、千差万別である。多様な投資家の多様な判断が市場で切磋琢磨することになろう。

・かつて臨床試験(新薬の治験)を行うメディサイエンスプラニングという会社が上場していた。業界4位で、2番手クラスであった。それなりの個性はあったが、大手と勝負できるわけではなく、何とか差別化の道を探していた。2代目の社長は医者で、「病気を治すにはやはり新しい薬が大切で、その新薬開発で日本は遅れている。とりわけ、臨床試験のコストが高く、時間もかかる。ここにイノベーションを起こしたい。」と考えていた。自力でもよいが、他社と組んだ方がよいと考えて、エムスリー(コード2413)と組むことにした。

・最終的には、エムスリーに買収された。メディサイエンスプラニングの株主はエムスリーの株を受けとったが、そのエムスリーの株はそこから2年で2倍になっている。当時、メディサイエンスは売上高100億円、経常利益10億円を目標にしていた。その時の社長は、将来どんな会社になりたいかという問いに対して、日本の医療に新風を吹き込んで、新しい領域で3000億円くらいの売上を上げる会社になりたいという強い思いを持っていた。

・エムスリーは新しい事業ポートフォリオをどんどん拡大している。ネット分野の医療ビジネスでは今や世界でも最先端を走り、日本だけでなく、米国、欧州、中国、アジアでも圧倒的な広がりをみせている。エムスリーへの投資は、スタイルでいえば、成長株投資である。成長株投資の最大のリスクは、成長が止まる時である。この点には十分注意する必要がある。

・長期的視点といいながら、短期の情報に一喜一憂して売買を繰り返すようでは本物の中長期投資家とはいえない。企業も中長期の経営を行うといいながら、中長期の経営の中身を十分語れずに、短期の情報にふりまわされているようでは、本物の中長期経営がサポートされない。

・長期投資を増やして、長期的経営を推進するには、短期の情報以上に信頼できる長期の情報が必要である。その長期の情報の共有に向けて対話を推進したいものである。

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