2015年9月1日時点での主要市場見通し

もう一つは、財の売り手としての中国経済だ。買い手の他国経済が悪化しなければ、中国から他国への輸出は、中国経済悪化の影響を受けない。もちろん相当深刻な見通しに基づけば、中国経済の悪化で中国企業の国内売り上げが激減し、海外への輸出も行なっている企業が破たんする、という展開は否定できない。ただしその場合、破たんした企業が日本などから輸入していた部品等の買いつけは減り、日本経済にとって悪材料となるが、一方で日本企業と世界市場で競争していた中国企業が消えることになるかもしれない。

以上を踏まえると、中国経済の悪化が他の国の経済に悪影響を及ぼすとは見込まれるが、その影響の度合いは現在の市場が恐れているほどではないように思われる(中国経済だけが、ぶくぶくと沈んでいくイメージに近い)。

最後に日本経済だが、消費者心理を示す消費者態度指数が、2か月連続で低下しており
(図表8)、家計消費支出も実質ベースの前年比が6月、7月とマイナスになるなど、陰りが経済指標にみえることは確かだ。ただ、家計のマインド悪化と財布の紐の引き締めについては、加工食品等の値上がりが影を落としていると推察される。エネルギー価格の低迷や、円安に歯止めがかかったことによる輸入価格の上げ止まりなどで、物価を巡る環境は改善(物価上昇率の抑制)しよう。

(図表8)
zu8

(図表9)
zu9

また、労働市場においては、所定外労働時間の前年比がマイナスとなっているものの、失業率の改善基調は続いており(図表9)、雇用環境の改善が、いずれ消費の押し上げに働こう。
企業収益についても、2015年度については、多くの調査機関が前年比で15%程度の経常増益を予想している。これが、会社側見通しの平均値である、11%にさや寄せされて低下するのではないか、と懸念されているが、2ケタ増益の達成に赤信号がともったわけではない。

以上を踏まえると、海外投資環境の悪化を跳ね返して日本株を押し上げるほど、日本国内の投資環境は強くはないが、海外市場が落ち着けば、日本の経済実態改善に沿った日本株の上昇基調は期待できるだろう。

以上、シナリオの背景。
このあと、前月号(2015年8月号)見通しのレビュー。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> 市場解説・相場展望> 2015年9月1日時点での主要市場見通し