2015年9月1日時点での主要市場見通し

ただ、9月利上げの可能性は消えていない(筆者として、どういう可能性に賭けるかと問われれば、9月利上げに賭ける)。これは、まず利上げについて、連銀は「引き締め」ではなく、「金利の正常化」だと考えていることによる。つまり、これまでの量的緩和やゼロ金利は、「異常」な金融政策であり、何故異常な政策をとったかと言えば、リーマンショック後の米国経済が異常に悪かったからだ。したがって、米国経済がとても強いということでなくても、正常にさえなったのであれば、異常な金融政策も正常に戻す、という考え方だ。したがって、2014年10月に量的緩和は終了したし、近いうちにゼロ金利も終わりにしよう、ということだ。
中国の株価や経済の悪化が、連銀が利上げを先送りする要因だ、との声を聞くが、米連銀は中国の中央銀行ではない。中国経済が奈落の底に落ちようと、米国経済への影響が小さければ、利上げを見送る理由にはならない。そして今のところ、米国が経済面で著しい悪影響を受けているような兆しは見出しにくい。むしろ、中国経済の悪化がさらに続けば
(筆者は、続くと予想している)、先になればなるほど、中国の景気懸念で市場が騒ぎ、利上げが難しくなるかもしれない。やるとすれば、今の方がよいという考え方もあろう。
また、足元の市場の波乱から、利上げがやりにくくなっている、との観測も根強い。FOMCまでに市場が落ち着きを取り戻す可能性も十分にあるので、何とも言えないが、もし株式市場や債券市場への影響を米連銀が気にするのであれば、たとえば利上げ幅を0.25%ではなく0.125%に抑える、2回目の利上げはかなり先(来年以降)になる旨を、声明や議長の記者会見で強く示唆する、などにより、市場の混乱を避けることができるだろう。

次に、中国経済について考えてみよう。
中国経済が悪化するかしないかを、議論する段階ではなく、確実に悪くなる、と見込んだ方がよいだろう。そのうえで、その影響が他国の経済や市場にどう表れるかを、考えておいた方が良い。
中国の公式統計が信頼に足らないと捨てるのであれば、例えば民間統計である財新PMI
(旧「HSBC製造業景況感指数」)をみると、着実に悪化している(図表5)。また、豪州から中国向けの輸出額は(図表6)、2013年12月のピークから2015年4月まで減少傾向をたどった(※3)。

※3 その点では、以前からずっと中国経済は悪化していたのであり、「チャイナショック」などと称して騒いでいるのは、「何を今さら」という感が強い。

(図表5)
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(図表6)
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