「個人投資家の信頼を得るには」

・第3は、事業計画が上手くいかない時の対応である。そもそも、ほとんどの事業計画は上手くいかない、と考えた方がよい。計画には必ず願望が入る。当然である。問題は目標達成が上手くいかない時に、どのような手を打っていくか。それを事前にどこまで考えているか。あるいは、そういう事態を想定して、逃げ道を考えてあるかが問われる。

・投資家は逃げ道の話など聞きたくない。何としても目標を達成してほしいと思う。それがある程度確信できるから投資をするのである。しかし、予想外にドスンとくることがある。それも想定して覚悟しておくことが求められる。企業サイドではドスンと来た時に、次の作戦を打てるように対応し、そのことを投資家に逃げずに説明してほしい。

・上場を目指すベンチャー企業にとっては、第1のイノベーターのマネジメント力、第2のイノベーションによる成長力、第3の上手くいかない時のリスクマネジメント力、によって投資家を引き付けられるかどうかが決め手となろう。ここでピーンとくれば、投資家はお金を出す。

・次の第4の条件は、その企業が少し大きくなってきて、もう少し大型のファイナンスをしたくなった時には、第4の要素としてESG、つまり社会性が問われる。環境、働き方、ガバナンスに対して、しっかりした組織的対応を実践していくことが求められる。社会的価値を組み込んで企業価値の向上を目指していく、ここのところを投資家に「見える化」してほしい。

・最後の第5の条件は、イノベーションの連鎖を生むような仕組みをビジネスモデル(BM)の中に組み込んでほしい。現在のBMを新しいBMへ変換させようと、どの企業も取り組んでいる。そのために中長期計画を作り、戦略を実行している。しかし、これではまだ不十分である。今のBMをとことん追求していくと、新しいBMにオートマティックに変身していくような‘イノベーションを内在化したBM’が本物のサステナビリティ(持続性)を保証することになろう。そのような企業を見い出したい。例えば、米国の3Mはその1社かもしれない。

・ベンチャー型の企業に関して、投資家は最初の3つの軸で評価しよう。上場企業になってくると、ESGも入れた4つの軸で評価されよう。そして、長期投資を考える投資家にとっては、第5のイノベーション内在型のBMを持った企業が最も信頼できよう。投資家はピーンとくる企業に投資したい。つまり共感し納得できる企業かどうかを知りたいのである。

・そのために‘長持ちする情報’を企業に求める。この長持ちする情報とは何か、を企業には問いたい。それは、事業の解説ではない。今期の業績の増減ではない。中期計画の目標数字ではない。‘投資家と共有できる企業価値創造のプロセス’にこそ共感の源泉があるといえよう。そういう企業に投資をして、長期に保有したい。

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

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