2015年8月3日時点での主要市場見通し

連銀の利上げ観測が強まれば、米金利上昇期待から米ドルが上昇する、との声も聞こえるが、金融相場の終焉を重視して米株価が大きく下落すれば、米株価下落⇒米ドル安、の経路が強く働く恐れがあり、むしろ米ドルは下落するのではないだろうか。
この点では、6月10日の黒田総裁の国会での発言である、「実際に米国が利上げしてもさらにドル高・円安になる必要はない」(米利上げは既に織り込まれているとの主旨)は、やはり米利上げが米ドル高をもたらすとの市場の見解に対する、否定的な意見と考えられる。

米国以外の株式市場に視野を広げると、中国株は依然として波乱含みの状況にある。またBRICs4か国中で、最も経済状況に安心感が強いインド株ですら頭打ちの様相が強く、ブラジルやロシアは調整色が強まっている(図表3)(※2)。これは世界的に市場動向が不安定で、グローバルな投資家が特に新興諸国への投資について、警戒感を強めているためと推察できる。

(図表3)
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中国株の先行きに暗雲が強まっていることは、特に東アジア・東南アジア諸国の株式市場を巻き込んでいる。7月月間の世界の株価指数騰落率ランキング(現地通貨ベース、6/30に対する7/31の騰落率)をみると、ワースト10(下落率上位10か国)は、下落率の大きい順に、中国(上海総合)、ロシア、ペルー、台湾、香港、アルゼンチン、タイ、ブラジル、シンガポール、トルコ、と、多くを南米諸国と並んでアジア諸国が占めている。

こうしたなか、最近の日経平均株価は、時折下振れはしても、2万円超での推移が長く、底固さを示している。ただ、述べたような海外株式市場の軟調展開や、米ドル円相場の頭の重さを踏まえると、国内株価の堅調さは「異様さ」を感じざるを得ない。
もちろん、日本は他の国ではないのだから、他国の株価が下落しても、日本株が下落しなければならないわけではない。ただし、その裏付けとなるべきなのは、他国経済がどうあれ、国内の景気や企業収益の状況が強い、ということだろう。
そこで日本国内の経済の状況を眺めると、大枠で2014年の消費増税の悪影響から脱却し、景気が持ち直し基調にある、ということ自体は変調をきたしてはいない。
ただし足元の統計では、6月分の家計消費が、実質・名目とも前年比でマイナスとなり、消費増税の悪影響があった昨年同月の水準を、さらに割り込むこととなっている(※3)。加えて6月の失業率が、5月から0.1%幅上昇した(※4)など、株価の好材料とは言い難い数値が目立つ。

※2 当グラフは株価指数を日本円ベースに換算したもので、各国の株価と通貨の動きを合わせてみていると言える。
※3 ただし、6月の梅雨による気温の低さで、夏物消費が不振だった、という要因もある。
※4 これも、新たに職探しを始め、まだ職が見つかっていない人が増えた(そのため、以前は失業者にカウントされていなかった人が、統計上失業者になった)ことが大きく、余り悲観視するには当たるまい。

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