2015年7月1日時点での主要市場見通し

(図表8)
zu8

・実際に9月に米連銀が利上げに踏み切るかどうかは別として(9月利上げの可能性が高いとは予想するが)、その前の8月にかけて利上げの可能性を米債券市場が織り込みに行き、長期金利が上昇すれば、米株価は金融相場を抜け出て、一旦は反落せざるを得ないだろう。ただし中長期的には、米景気・企業収益の回復傾向を受けて、最終的には米国株価は業績相場の色合いを強め、上昇基調に復すると見込んでいる。
・米ドルについては、購買力平価と実際の円相場の乖離率をみると(図表8)、乖離率が2割を超えている。同様に2割を超えたのは、プラザ合意(1985年9月)前の1982年10月と1985年2月であった。米国にとって、現在は、プラザ合意前と同様に厳しい米ドル高水準であると推察され、米ドル相場の水準に対する牽制が米政府から今後も打ち出される可能性が高いと考える。
・また、米金利の上昇は、本来は米ドル高要因であるが、金利上昇による米株価の下落が進むと、株価下落を嫌気した米ドル安が生じる恐れがあろう。この時の相場付きは、米株安、米債券価格安、米ドル安のトリプル安である。

・景気面で最も警戒されるのは、中国だ。豪州から中国向けの輸出で中国経済を推し量ると(図表9)、中国向けの輸出額、前年比とも不振の色合いがかなり濃くなっている(※3)。

(図表9)
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※3 豪ドル相場については、こうした中国向けの輸出不振は、材料としてはかなり織り込んでしまっているものと考える。

・こうした景気減速にもかかわらず、中国上海総合株価指数は、6月半ばまで暴走状態にあった。個人投資家を中心とした過熱感が強かったと言えるが、足元では逆に、株価下落がさらなる売りを呼ぶような状況に陥りつつあるように見える。
・中国政府は、追加の金融緩和策を打ち出すなど、株価下落に歯止めをかけようとしているが、一旦株価バブルが逆回転すると、政策では止められない恐れが強い。まだ「中国政府が次々と対策をうつから株価は大丈夫だ」という見解が残っているように思われるが、じきに「中国政府が次々と対策をうっても、株価下落はどうしようもない」という懸念に変化するものと考えている。
・上海A株などは、基本的に海外資金から遮断されているので、中国株価の下落がグローバルな資金の流れを経由して、他国の株式市場に直接悪影響を与える、という事態にはなりにくいだろう。しかし、中国株の下落が中国の個人消費を傷め、中国経済が悪化し、それが他国の経済に悪影響を与える、という経路は、要注意だろう。

以上、シナリオの背景。

このあと、前月号(2015年6月号)見通し
および1月号の2015年1~6月見通しのレビュー。

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