2015年7月1日時点での主要市場見通し

・したがって、リスクがあるとすれば、日米以外の主要国で悪材料が膨らむか、経済以外の要因で市場に波乱が生じる展開だろう。

・まずギリシャの財政問題については、問題そのものはすぐには解決しない。ギリシャの財政収支を均衡点、あわよくば黒字に改善し、ギリシャが市場から国債発行などによりスムーズに資金を調達できるようになるまで、かなりの努力と時間が必要だろう。
・また、目先の問題としては、現レポート執筆時では、7/5(日)に予定されているギリシャの国民投票の結果が出ていない。チプラス政権は、債権者(EU、IMF、ECB)側の財政緊縮案に反対するよう求めているが、銀行からの預金引き出し制限や、小売店の店頭から物品が消える(※1)、という事態に至って、ギリシャ国民はことの大きさに気が付き始めたようだ。このため、足元の世論調査では、緊縮策への賛成派が、反対派を上回っていると言われる。財政緊縮に賛成する、という結果になれば、責任をとって現政権が退陣し、総選挙をやり直すことにはなろうが、ギリシャに対する支援は前に進み、IMFからの借入金は遅延したが返済され、他の債務も当面はデフォルトを免れるだろう。
・もちろん、国民投票については、結果が出るまでは予断を許さない。それでも市場は、ギリシャ経済の規模(2014年の名目GDPは1791億ユーロ、2014年のユーロ円相場の平均である140.44円で計算すると、約25兆円)が限定的であること(※2)、またギリシャは金融面で、日本や米国と密接な関係にはないこと、欧州では「まさか」の時のための備えはできている(緊急融資や量的緩和の追加など)ことから、徐々にギリシャ情勢がどうころんでも、大きく楽観も悲観もしなくなってくるだろう。

・他地域では、米国市場の動向を、短期的に不安視している。米国株価はPERでみて、引き続き買われ過ぎの状態にある(図表7)。これは、米国経済が世界で最も安心感が強いので(それ自体は事実だ)、米国株に内外の資金が集まり過ぎた、と考えることもできるし、企業収益だけからは正当化しにくい株価水準を、低金利により適正だと主張している状態(すなわち金融相場だ)とも言える。

※1 銀行からの預金引き出しが制約されているため、小売店が商品を仕入れる際に、掛売りや銀行決済では物が買いにくくなっている(現金しか売り手が受け付けにくいような状況)。このため仕入ができなくなった小売店が増え、店頭から物が消えていると報じられている。
※2 最新の2012年度のデータでは、埼玉県の名目GDPが20.4兆円、神奈川県が30.3兆円(内閣府データ)。したがって、ギリシャの経済規模は、埼玉と神奈川の間の、やや埼玉寄りだと考えればよい。

(図表7)
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