「日韓中の国際関係リスク」

・慰安婦問題はどうか。フクシマ氏は、韓国は効果的に国際社会に訴えているという。人権と女性という人道的立場を主張しており、今の米国では説得力があると指摘する。日本はどう効果的に反論するのか。日米での認識ギャップは著しく大きいと懸念する。これに関連して、例えば米国にくる日本の留学生はかつての4.7万人から1.9万人に減っているが、韓国は7.3万人、中国は29万人であるから、発言力の規模にも著しい差が出ている。

・北岡氏は、和解というのは外交努力である、努力は双方がしないと和解には至らない。ところが歴史的事実に関する合意ができていない。事実に立脚しないことには、和解はできない。まずは事実の積み重ねが必要であるという。

・石氏は、日本は曖昧なまま相手の言いなりになってしまうことが多いという。韓国、中国に対してもっと主張すべしと強調する。

・尖閣諸島はどうか。石氏は、中国の姿勢はそもそも歴史は利用するものと考えているので、日中間のギャップはとてつもなく大きいという。領土は絶対に守るという意思を明確に発信して、それを担保する抑止力を持つしかない。中国が信じているものは力なので、力で抑止する姿勢を見せるしかないという。

・靖国問題はどうか。これは2つに分けて考える必要がある。国内問題としては、昭和天皇がなぜ靖国に行かなくなったのか。その理由は、天皇の意向を無視して戦争に突き進んだ戦犯を合祀したからである。よって、北岡氏は一国の首相が靖国の参拝に行くことには消極的であってよいとみている。一方、外交的には、なぜ外交問題になったかをよく考えるべきであると石氏はいう。85年の中曽根首相の時に、中国側が外交問題にした。その時波風を立てたくないと中曽根首相は参拝を止めた。これで中国は味をしめた。つまり、外交カードとして使えるようにしてしまったのである。中国を無視して毎年行っていたら、外交カードにはならなかったので、靖国問題は今とは違っていたかもしれないと指摘する。

・安倍首相は、4月29日に米上下両院で、戦後初めて日本の首相として演説をした。そのスピーチで、グローバルとフューチャーについて語ることができるかが注目された。フクシマ氏は、オーストラリアのキャンベラで行った首相のスピーチは好評であったという。人権も含めた普遍的価値について語り、戦争を反省した後、70年間の平和的活動について語り、それを踏まえて未来への日本の姿勢と貢献を語れば十分評価されるはずであると指摘していた。9月に習近平国家主席は訪米するが、そこでどんな普遍的価値を語れるのか。確かに見ものである。

・石氏は、中国と日本に共通の未来はないので覚悟せよ、と警鐘を鳴らす。中国は過去の栄光を取り戻そうとますます力ずくで動いてくる。その中で、どうやって平和をキープするか。険しい道になりそうである。AIIB(アジアインフラ銀行)も新しい中華秩序を作るための中国の仕組みである。国有企業が海外ビジネスに進出するための道具でもある。日本が入る必要はないと強調した。

・4氏の提言をまとめると、1)世界を見た時リビショニスト(勝手に歴史を作り変える人)の国は、中国、ロシア、イランである、2)日本は後ろ向きに陥ることなく、前向きに普遍的な価値の共有について語るべきである、3)日本は覇権主義には加担しない、4)日本は中国、韓国以外のアジアの国と協調を図っていく、という認識の下で行動することが最善の道であろう。

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