2015年6月1日時点での主要市場見通し

・また、上記の1)については、米ドルも買われ過ぎの領域にはいっており、直近の米ドル相場の購買力平価からの乖離率は2割を超えている(図表6)。過去2割を超えてピークをつけたのは、1982年10月と1985年3月であり、1985年9月のプラザ合意(米ドル高の国際協調による修正)を引き起こした。もちろん、今回国際協調による米ドル安誘導などはありえないし、5月に行なわれたG7財務相・中央銀行総裁会議でも、全体として為替は議論されなかったが、米国から緩やかな牽制球が米ドル相場に対して投げかけられてもおかしくはない。

(図表6)
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・実際、このところ米国のみならず、ドイツ等主要先進国の株価が、徐々に天井圏を形成して、反落の動きを示しつつある。こうした海外主要国の株価調整はさらに進展すると見込んでいるが、日本株は何があろうと無視して上昇する展開を続けており、6/1(月)までで日経平均株価は12連騰を記録した。
・日本株が上昇している理由として、海外の株価が調整色を強めているため、海外市場から日本市場に投資資金が移動しているからだ、という声が聞こえてくる。しかしこれは、海外株が調整して日本株の相対的な魅力が強まっているが、日本株を押し下げるほどは海外株が下がっていないという、「ほどほどでちょうどよい」といった危うさを感じる理屈であり、かえって先行き日本株が海外株と歩調を合わせて下落することを暗示しているのではないだろうか。

・日本株の物色動向についても、電力株や銀行株といった、業績の裏付けが薄い業種が盛んに物色されている。これは単に株価出遅れだけに着目した買いとも言え、持続性に疑問符が付く。

・以上の点から、短期的には世界的な株価調整や、米ドル安方向への揺り戻しを予想する(主に円高というより米ドル安なので、ユーロや豪ドルがつれ安しても、対円での下げ幅は限定的と見込む)。
・ただしこうした市況の暗転は、経済実態が悪くなることによるのではなく、市場の行き過ぎの揺り戻しが本質だ。足元特に日本株については、楽観が行き過ぎているため、今後の市況の反落がかえって大幅になる可能性が強まってしまったが、たとえそうした深い調整になったとしても、大きく下げた局面では株式の売りではなく、買いで臨むべきだろう。
・また、経済実態からは、中長期的には内外株価の上昇基調を見込むので、数年単位で投資を考える長期投資家は、特にポジションを大きく動かす必要は少ないと考える。これは、たとえば毎月積立でファンド等に投資を行なっている投資家についても、同様に何かあわててしなければならないことはないだろう。

以上、シナリオの背景。

このあと、前月号(2015年5月号)見通しのレビュー。

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