利潤率と利子率の乖離が示唆する歴史的投資チャンス~量的金融緩和がなぜ必須なのか、成功できるのか~

新たな雇用と産業が生まれた
人々は100年、200年前には存在しなかった新たな産業に就労している。新たな産業とは何かというと、人々の生活をよりよくする産業である。図表16を見ると、農業就業者数が劇的に下がり、それを代替する形で1950年ごろまで製造業就業者数が増加したがそれも今では大きく低下し、サービス産業従事者数がどんどん増えていることがわかる。いずれすべての産業はサービス産業となり、従来の我々の労働はほぼすべてが機械によって担われるのではないだろうか。ではいったい人間は何をすればいいのか。人間が営む必要のある産業は、人間の為の産業だと考えられる。つまり、我々が楽しむ産業や我々の人生を豊かにする産業、あるいは我々人類生活のレベルを上げる産業、教育産業、医療産業、娯楽産業などの人々の人生が豊かになる産業に人々はこれから従事していくということである。

★図表16

生活水準向上=エンゲル係数低下、が鍵
いったいこれは何を意味するかというと、エンゲル係数の低下である。図表17は、米国に於ける農業生産性の上昇と労働、資本余剰の発生の関係を示したものである。太古の時代、動物も含めて全ての人々は、四六時中24時間食糧生産の為に働いていた。しかし、今や100人のうちたった2人が働くだけで十分に食料需要は満たされる。、この結果農業の失業者が0から98人に高まった。農業における生産性の上昇は、農業における失業者を劇的に生み出したのだ。この雇用の余剰と同時に発生したのが、生産物の余剰であり、言葉を変えれば資本の余剰である。一人が作った食料をすべて自分で消費するという余剰がゼロという状況から、一人が作って49人分が余る状況となったが、この余剰が資本の余剰である。つまり生産性が高まると、資本の余剰と労働の余剰が同時に起こるのだ。新産業革命は生産性を高めることで、企業における資本余剰の増加、企業における労働余剰の増加をもたらしているのである。

★図表17

しかしそれにもかかわらず、現代では資本の余剰はあまりなく失業者もわずかしか存在しなかった。なぜなら、新たな需要が従来の枠の外で生まれてきたからである。それは何かというと、エンゲル係数の低下に関係する。かつては食べるのみだった人類が、今やいい服を着て、いい家に住み、いいレジャーを楽しみ、いい医療を受け、いい教育を受ける、という素晴らしい人生を満喫する為に、例えば100ある収入のうち2だけを食料に費やし、残りの98を食料以外の楽しみの為に費やすことができるのだ。従って、この98を満たす産業に従事している人々が増える為、食べる為の産業ではなくてむしろ人生を豊かにする為の産業が発展する。これが人類の発展でありエンゲル係数の低下であり、その結果人々は100~200年前の王様や貴族以上の生活を享受しているのだ。それはまさしく、技術発展と生産性上昇がもたらした成果であり、人と金の余剰が際限なく高まった結果経済を崩壊せしめたという、大恐慌時のパターンとは明らかに違う。人と金を使って、更に高度な消費水準が高まりエンゲル係数がもっと下がるということが起これば、経済は発展し人々はより豊かな生活ができ、結果として株価も上がることができるのではないか。

このように考えると、生産性が高まって労働と資本の余剰が蓄積している以上、今必要なことは、余っている人とお金を使って需要創造をすることである。民主主義国における需要創造とは生活水準の上昇である。つまり消費が美徳であり生活水準をより高めるという人々の欲求を肯定して、それを支援することが大事なのである。人々が去年と同じ生活をしていたら、需要が高まるわけがない。去年よりも1割でも2割でも生活水準が高まれば、需要が1~2割高まるだろう。その結果として、人とお金はそこで活用される。これが需要創造政策である。

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