「株式相場の行方~確実でないことを問う」

・ユーロ圏では、ドイツとギリシアの戦いが続く。ギリシアは緊縮財政には耐えられないという。ドイツでは、なぜ自助努力をしないギリシアを助けるのかという。でも、ユーロ統合で最も恩恵を受けているのはドイツではないか。いや、ドイツは民営化など相当の自助努力をしてきた。という中で、どのように折り合いをつけるか。ギリシアの苦境はすでに分かっておるので、リスキーな状況であっても、不確実な事態というわけではない。

・ウクライナにおけるEUとロシアの戦いも続く。原油の急落でロシアは苦しいが、外貨準備は十分なので、すぐに問題が起きるわけではない。軍事停戦が機能するとしても、ロシアの安全保障上の論理はEUにとっては受け入れがたいものがある。そのロシアを中国がエネルギー購入で助けるということもありうる。ウクライナへはEUが支援するので、民族対立は小康状態を保つとしても鍔迫り合いとなろう。予断は許さないが、不確実というわけではない。

・原油価格が急落した。このメリットは消費国である米国、日本、中国に大きく出てくる。産油国の収入は減るが、国がデフォルトするような状況ではない。しかし、紛争をかかえるロシアやナイジェリアには課題である。原油価格はシェール革命でオイルやガスの生産が増え、需給が緩んできた。そこに供給側の調整がなされなければ、価格は需給が均衡するところまで下がる。実際には一旦下がりすぎた後、適正水準に戻っていこう。今はその局面なので、原油価格の動きもリスク要因ではあるが不確実とはいえない。

・中国では内部的な権力闘争は続こうが、習体制が強化される方向にある。過剰投資の影響で成長率は減速しようが、十分コントロールされた中でのマイルドな減速となろう。ここもリスク要因ではあるが、不確実な状況ではない。

・米国では原油価格の急落が、ガソリン価格の下落を通して車社会の消費者にはプラスに働く。一方で、シェールガスやオイルの生産者にはマイナスである。米国FRBの利上げについても、マーケットにネガティブの影響を与えないように、緩やかに実施されるであろう。今夏から秋にかけて実施されるという見方である。これも状況は分かっていることなので、リスク要因ではあるが不確実というわけではない。

・日本では、第3の矢の成長戦略が遅れているといわれる。構造改革のための規制緩和、規制の見直しには時間がかかる。TPPの妥決とJA改革は進みつつある。国内の景気もよくなりつつある。消費税のマイナスの影響はこの4月以降薄れてくる。円安の効果で輸出企業の業績は拡大し、輸入企業のコストアップに対抗した価格転嫁も少しずつ進展しつつある。円安の中で輸出企業は数量効果でなく価格効果で利益を上げてきたが、この水準からは輸出の数量も増えてこよう。原油安がエネルギーコスト安として、企業にも家計にも大幅なプラス効果をもたらす。企業業績は2015年度も+10~15%の増益が見込める。これを織り込んでいくと、日経平均での2万円超えも順当なところであろう。

・不確実な要因は何か。天変地異やイスラムテロ国家(IS)との戦いなど、想定外のことが起きるかもしれない。リスク要因はこれまで挙げたようにいくつもあるが、これがネガティブな方向に動いた時にマーケットも一旦下げよう。よって、日経平均でいえば、18000円台のゾーンから局面によって16000円台に下げることもあろう。しかし、大勢としては、その後2万円を目指して戻っていくことになろう。

・次は日経平均3万円に向けて、日本の構造改革の進展と企業の稼ぐ力の向上が問われる。日経平均3万円は予測するものではなく、それを実現するために各々の立場で‘やるべきことをやる’という、まさに実行力にかかっている。投資家はそれを見ている。

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

1 2

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 「株式相場の行方~確実でないことを問う」