S&P 500 月例レポート

再び上昇基調に転じる
大雪(凍結防止用の塩が不足し、塩は値上がりした数少ないコモディティの一つかもしれません)、平均を下回る寒さ(気温は一部中央銀行の政策金利を下回りました)、外出できない状況(石油を節約するもう一つの方法)を別とすれば、2月は(少なくとも証券口座の明細書を見る上では)素晴らしく心温まる月となりました。S&P500は、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数の4倍強に達するなど、幅広い銘柄の値上がりを受けて5.49%上昇し、2,104.50ポイントで2月の取引を終えました。月間上昇率は2011年10月に記録した10.77%以来の高い伸びとなりましたが、当時のS&P500の水準は現在の60%以下でした(2月の終値2,104ポイントに対し、2011年10月の終値は1,253ポイント)。また、2月の上昇率としても7.04%値上がりした1998年2月以来の高い伸びとなりました。ただし、当時のS&P500も現在の半分以下の水準でした(1,049ポイント)。(2013年7月から2014年12月まで)18カ月連続で最低でも毎月1回は最高値を更新してきたにもかかわらず、今年1月にS&P500は(前月比3.10%下落して)最高値を更新することができませんでしたが、株式市場は凍結した道路でスリップしたように元に戻り、2月中に史上最高値を4回更新(最後が2月24日に付けた2,115.48)しました(とはいえ、3年連続で2桁台の上昇率を達成した後のご祝儀相場ということで1月も最高値を更新できた可能性はありました)。2月の反転上昇によってS&P500の年初来上昇率は2.21%に達し、(状況はどうであれ)ウォール街では楽観的な見方が再度広がりました。2月の出来高は1月と比べて10.1%減少しましたが、この1年間の平均を5.9%上回りました。1月の不安定な値動きから2月は一転して底固い動きをみせ、日中値幅(高値と安値の差)は1月の1.50%から2月は平均0.82%に縮小しました。VIX恐怖指数は1月末の20.97から13.34へと大幅に低下し、その理由としては、ギリシャとウクライナ情勢に対する懸念が後退したことと、企業決算の内容が、月初に発表された分と比べて日を追うごとに良くなってきたこと(ただし満足いく内容ではない)が挙げられます。2月に発表された決算は堅調な内容となったため、そのほとんどが相場の押し上げ要因となりました。2月は幅広い銘柄が活発に買われ、1月の154銘柄(昨年12月は268銘柄)を上回る406銘柄が値上がりし、平均上昇率は8.03%となりました。一方で、96銘柄が値下がりし(1月は347銘柄、12月は230銘柄)、平均下落率は4.52%となりました。指数構成銘柄の20%を超える115銘柄が10%以上の上昇をみせ(上昇率は平均14.47%。1月に10%以上値上がりしたのは15銘柄)、反対に下落率が10%を上回ったのは8銘柄にとどまりました(下落率は平均12.85%。1月は78銘柄で下落率が10%以上)。セクター別では、10セクターのうちの9セクターが上昇しました。1月に2.34%と最も上昇率が高かった公益事業セクターは、利食い売りや金利先高観による売り圧力が嫌気され、投資家の買い意欲が後退した結果、2月は6.96%下落しました。同セクターの年初からの下落率は4.78%ですが、過去1年間では11.91%の上昇となっています。また、2月は30銘柄のうち29銘柄が値下がりしました。唯一値上がりした電力会社AES (AES)の2月の上昇率は6.14%でした。同社は1月には公益事業セクターの中で最も大きく値を下げ、下落率は11.36%に達しました(年初来では5.81%下落)。FirstEnergy (FE)、AGL Resources (GAS)、SCANA (SCG)はいずれも10%以上売られ、下落率はそれぞれ、13.27%、12.89%、10.69%となりました。景気見通しが引き続き良好なことや消費者が石油代金の浮いた分の一部を消費に回すとの見方(そして期待感)が広まったことを背景に、一般消費財が最も値上がりし、上昇率は8.46%となりました。中でも目立ったのが旅行関連で、TripAdviser (TRIP)が33.19%(年初来では19.54%上昇)、priceline.com (PCLN)が22.59%(同8.53%上昇)、Marriot Hotels (NAR)が11.54%(同6.50%上昇)、それぞれ上昇しました。小売業も概ね堅調で、Kohl’s (KSS)が23.58%(年初来では29.90%上昇)、Ross Stores (ROST)が15.37%(同12.25%上昇)、Coach (COH)が17.10%(同15.95%上昇)値上がりしました。情報技術(IT)セクターは1月の4.11%の下落から2月は7.89%の上昇となりました。65銘柄中62銘柄が値上がりし、そのうちの22銘柄が10%以上の値上がりを記録しました。上昇を主導したのは、上場企業としては初めて時価総額が7,000億ドルを超えた(2月末の時価総額は7,480億ドル)iPhoneメーカーのApple (AAPL)で、同社株は9.64%値上がりしました(年初来では16.38%上昇)。なお、S&P500では時価総額に応じて影響が大きくなるため、年初来のITセクターの上昇率は3.68%となっていますが、Appleを除外すると同セクターの上昇率は0.88%となります。太陽光パネルメーカーのFirst Solar (FSLR)の株価は、継続的な顧客獲得実績と4倍の伸びを示した収益が好感されて41.17%もの高騰をみせました(S&P500構成銘柄の中で最大の値上がり率)。また、注目すべき点としては、コンピューターメーカーのHewlett-Packard (HPQ)の株価が失望的な決算内容を理由に2月に3.57%下落したこと(年初来下落率は13.18%)、ソフトウェア大手のMicrosoft (MSFT)が反発して8.54%上昇しましたが、年初来では5.60%の下落にとどまっていること、そしてネットワーク機器メーカーのCisco Systems (CSCO)が11.93%高となり、年初来上昇率が6.09%となったことが挙げられます。エネルギーセクターはようやく3.51%上昇しました。石油関連銘柄は引き続き不安定な値動きとなりましたが、2月は値上がりしました(上昇率は3.6%)。Exxon Mobilの上昇率は平均を下回る1.28%、年初来では4.23%の下落となっています。その他目立った動きとしては、産業機器のGeneral Electric (GE)の株価が反発をみせて2月に8.72%値上がりし、年初来上昇率は2.85%となりました。銀行大手のJP Morganは 12.69%値上がりしましたが、年初来では2.08%の下落となっています。通信大手AT&T (T)は4.98%値上がりし、年初来でも2.89%の値上がりとなりました。3月に予定されている経済指標やイベントを概観すると、第1週目では3月6日に発表される雇用統計に注目が集まるでしょう。その翌週にはFRBが重視している求人労働異動調査(JOLTS)の発表が控えています(10日)。原油相場の影響を反映する経済指標(13日発表の生産者物価指数および24日発表の消費者物価指数)の重要性は今後も高まるとみており、その結果、これらの指標の相場への影響も重要視されるでしょう。3月17-18日に開催されるFOMC会合では、四半期に一度の経済見通しの改訂が公表され、定例会見も行われます(18日の米東部標準時間午後2時)。2月の住宅市場は活気がありました。伸びは鈍化傾向にあるものの2月に発表された住宅関連指標は強く、引き続き株式市場に影響を与えるとみられます。2014年第4四半期のGDP確報値の発表も予定されています(27日)。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> ETF/REIT> S&P 500 月例レポート