2015年1月5日時点での主要市場見通し

シナリオの背景

・シナリオの背景としては、前号(2014年12月号)から見解の変更はない。したがって、以下では前号の記述(図表も、もちろんデータの更新は行なっている)の繰り返しになる部分が多いが、ご容赦いただきたい。なお、全く前回の繰り返しではなく、新しい分析を加えているので、お読みください。

・大枠として、内外経済の回復に沿って、投資家のリスク許容度もさらに高まり、中長期的な世界株高、長期金利上昇、外貨高・円安を見込む、という考え方に変わりはない。
・世界をみわたすと、やはり足元で最も堅調なのは米国経済だ。住宅、自動車といった高額商品にはやや頭の重さも見えるが、鉱工業生産、小売売上高は増勢だ(図1)。また、雇用情勢の回復基調は持続している。

(図表1)
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(図表2)
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・原油価格下落の功罪が議論されているが、米国にとっては、シェールオイル・ガスなどの開発投資にブレーキがかかる部分がありうる(※1)ものの、ガソリン・燃料油の値下がりが個人消費を刺激する効果の方がはるかに上回るだろう。

・先進諸国中で景気の先行きが最も懸念されているのは欧州経済であるが、ユーロ圏の鉱工業生産は低迷しているものの、前年比はプラスマイナスゼロ近辺で推移しており、底割れに向かっているとも言い難い(図表2)。一方ではECB(欧州中央銀行)が追加緩和の構えを見せている。
・ただし、経済制裁や原油安の影響を受けてロシア経済が悪化し、それが欧州に降りかかってくる恐れはある点は注視する必要がある。

・国内経済は、決して悲観視する必要はないだろうが、やや変調が長引いており、要注意だと懸念している。まず、国内の主要な経済指標をみると、消費増税の影響から徐々にでも回復すると見込んでいたところ、どうも「回復」というより「低迷」という事態に陥っている(図表3)。

(図表3)
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※1 シェールガス・オイルの生産コストは、企業によってかなり幅広いと推察されており、原油換算で1バレル40~80ドルであると言われている。80ドル近辺の高コスト業者は収益が苦しく、先端開発技術への投資を手控えざるを得なくなる、という「ジリ貧」状態に陥る恐れがあるが、先行投資し積極的な効率化を図った業者は、現状のような50ドル台の原油価格でも生き延びる可能性が高いと言える。また、現在のような原油価格水準で立ち行かなくなった中小の業者の買収を、大企業が進めている。買収された後、資金に余裕がある大企業が、先端開発技術に投資すれば、生産コストが低下する、という指摘も聞かれる。

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