5年後、日本のGDPは中国の5分の1 ‐アジア地域連携経済圏の形成か‐

3、日本の針路

 近隣に日本の5倍の経済大国(中国)が出現する。加えて、その中国を軸にして「アジア地域連携経済圏」が形成される。日本はこれにどういうスタンスで臨むのか。日本の立ち位置は何か。AIIBに参加するしないの次元の問題ではなく、政治、経済、外交のあらゆる側面で日本の将来にかかわる問題である。
 これは日本の針路に係わる問題であり、これから大いに議論すべき問題であろう。今日、筆者は自らの結論を発表できないが、議論の規準だけ示したい。

 まず、「中国自滅論」からは解放された方が良い。日本国内には嫌中・反中感情が残っており、そこから根拠のない希望的観測が多い。「中国はやがて潰れる」「そのうち潰れる」と繰り返してきた。そうした展望は「気休め」であり、「油断」を生む。さらに、中国との友好関係を損ね、投資や貿易の機会損失を生み、多大の国益を棄損してきた。

 また、夜郎自大的な自画像を描くべきではない。日本経済の大きさは現在既に中国の半分以下であるが、5年後、日本のGDPは中国の5分の1である。ボリュームの競争では敵わない。これから大いに議論すべき問題であるが、どのような結論であれ、日本は「ソフトパワー」を磨くことが最重要の課題と思われる。

 日本のソフトパワーは何か。アジアにおいて、日本の比較優位は「国民生活の質」の高さであると思う。アジアの人々が日本に尊敬の念を抱くのは民度の高さである。これを生かすべきである。産業の質の高さが日本産業の競争力要因であるが、産業の質は国民生活の質に支えられている(拙稿「Industrial Upgrading:
日本の経験」Webみんかぶhttps://money.minkabu.jp/47942参照)。こうしたことを考えると、国民生活の質を高めることが何よりも大切と思われる。これと矛盾する進路選択は止めるべきであろう。

 AIIBの創設は、日本にとって衝撃的な影響をもたらすであろう。TPPとは比較にならないくらい、難しい、厳しい選択に直面するであろう。しかるに、TPPに比べ話題になるのが少ないが、なぜであろうか。真剣な対応が望まれる。

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