消費税増税でも延期でも、株価上昇トレンドは不変

円安の価格効果で利益大幅上方修正、遅れていた円安好循環発現へ

日本では、消費税増税のマイナスが一巡し、遅延していた円安のプラス効果が顕在化してくることにより、これから先、景気は大きく改善される場面となる。今の日本企業は、グローバルにおいて価格競争をせず、品質と技術優位の製品を提供しているので、円安になってもドル建ての売値を下げる必要がない。よって、円安になっても輸出数量は増えないが、値段を下げないことによって価格効果、すなわち円安による輸出価格の値上がり効果が非常に大きく顕在化する。この値上がり効果が、企業収益を著しく押し上げる局面に入り、それが企業の賃金・賞与引上げあるいは設備投資・開発投資増加、更には株主に対する還元などの支出と分配に向かうことは明らかである。言うまでもなく円安による数量増加効果と円安による価格上昇効果を比較すると、利益寄与は後者が前者の3倍と著しく大きい(限界利益率がほぼ3割なので)。つまりかつての様に即効性のある数量効果はないが、時間はかかるがより大きな価格効果がこれから発現するのである。

輸入代替、設備投資も動意

また最近の貿易の特徴として、特に輸入価格が大幅に上がった中国からの輸入数量が減り始めていることが注目される。つまり、高くなった輸入品から国内生産への代替が起こり始めている可能性が強い。ということによって、日本国内ではむしろ、中小企業が輸入代替によって生産を増やす動きが見え始め、銀行の中小企業向けの設備投資貸し付けが増え始めるというような好循環も見えている。今後、消費税増税のマイナスが終わって円安のプラス効果の顕在化が、経済をむしろ大きく押し上げる局面に入っていくことが予想される。

増税でも増税延期でも株高へ

また、来年10月に消費税再増税が行われるとすれば、その前の駆け込み需要も予想されることにより、来年前半の日本の経済は大きく好転していく可能性が強いのではないか。仮に消費税の追加増税が先送りされるとすれば、国内経済失速の心配がなくなり一段と投資・消費意欲が高まり、デフレ脱却をより確信させ、株高はさらに迫力のあるものとなるだろう。なお、消費税増税が延期されれば、海外投資家の財政信任が損なわれ円の暴落、長期金利の急上昇が起きるなどという心配は全くないと断言できる。なぜなら安倍首相がはっきり述べているように、「消費税増税の延期という判断は、それがデフレ脱却をより確実にする道である場合のみなされる」ということに疑問の余地はないのであるから。投資家の関心事はひとえにデフレ脱却が可能か否か、の一点にある。

円安持続が鍵

それにしてもカギは円安の持続にある。その点で10月15日に発表された半期に一度の米財務省による議会への為替報告は留意されるべきである。それは、中国や韓国の為替操作あるいは異常な通貨安を名指しで批判すると同時に、この間円安が進行している日本円に対しては一切言及がないということである。むしろ米財務省は、過度な財政緊縮・赤字削減による経済成長への悪影響を懸念しているという指摘があることから、米財務省の更なる円安容認姿勢が明らかである。ファンダメンタルズ面でも円安トレンドは固い。国際マクロ経済学の教えるところは、増税⇒金利低下⇒通貨安、増税延期⇒インフレ圧力の高まり⇒通貨安、つまりどう転んでも円安なのである。

このように考えれば、今の大きく売られた株式あるいはドル円は、いい転換点を迎えているのではないだろうか。よって、年末から来年にかけて、リスクテイクのチャンスが再来している、と考えるべきであろう。

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