循環回復力を強める米国経済、蔓延する構造悲観論とは裏腹に~QEの有効性を主張するFRBに説得力あり~

良好な信用環境、信用循環も若い、バブル懸念は当たらない

信用循環という観点でも、現在の景気局面は循環の初期と言える。つまりレバレッジは大きく圧縮された局面にあり、懸念されるバブルや信用不安が高まる心配は全くない。図表26は長期経済変動を規定する信用サイクル(実質負債成長率)であるが、それは2011年に底入れして間もないことが分かる。家計債務の対可処分所得比率は大きく低下し、企業債務の対GDP比率も全く上昇していない。図表27は米国のビジネス向け貸し出し推移であるが、大きく減少した後の回復初期にあることが明らかである。イエレンFRB議長が議会で説明したように、①債務は総体として圧縮された状態にあり、②金利は低下し、③企業の利益は増加し、④資産価格が上昇している。つまり債務/資本倍率は大きく低下し、利払い前利益/利息倍率(債務保有の負担力=インタレスト・カバレッジ)は大きく上昇しているのであるから、信用面でのリスクは大きく軽減された状態にあると言える。リーマン・ショック後に史上最高水準まで上昇したクレジットリスクプレミアム(債券市場が織り込む倒産確率)が、過去最低水準まで低下しているのも(図表29)、この信用状況からは当然と言える。

★図表26-27

★図表28-29

株高がバブルであるという批判も当たらない。空前の企業収益、低金利から正当化される株式のフェアバリューは、FEDモデル(予想益回り=10年国債利回り)に照らせば、S&P500指数で5,048ポイントと計算される。現状はフェアバリューに対して60%のディスカウントになっている。最も確かな基本的な株価評価尺度であるPBRで見れば、米国株式はITバブルピークの5倍から低下してはいるものの、3倍弱と主要国ではもっとも高くなっている。しかしそれは米国企業の収益性(ROE)が高いからであり、過大とは言えない。なぜなら図表33に見るように、株式は配当1.9%、自社株買い3.2%、合計時価総額の5.1%の巨額の資金還元を株主に行っており、それは長期国債利回りの2倍に相当する高リターンである。米国企業の健全な価値創造のもとで、十分な株式価値が存在している証、と言っていいであろう。
以上よりここ当分、数年間の米国株価上昇トレンドは変わらないであろう。積極的リスクテイクが望まれる。

★図表30-31

★図表32-33

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